2021年に延長された日本サッカー協会(JFA)とバイエルン・ミュンヘンのパートナーシップ協定が今年で二度目の満了を迎える。両者の関係強化や日本およびバイエルンにおけるサッカー発展を目的とした、パートナーシップの成果や更新の可能性とは――。

 FCバイエルン・キャンパス(ユースおよび女子専用施設)の責任者を務めるヨヘン・ザウアーが独占インタビューに応じてくれた。

――JFAとのパートナーシップが始まったきっかけを教えてください。

 日本というサッカーマーケットと日本人タレントについて、より良い概観を得るというのが当初の目的でした。この提携により、われわれはさまざまなテーマについて次のステップを踏むことができたうえ、日本の最新のタレントたちに関する多くの情報を得ることができました。

 当時(最初にパートナーシップを締結した2018年頃)の日本サッカーは目覚ましい発展を遂げていたので、われわれにとっても提携は興味深いことでしたよ。ドイツと日本にはサッカー交流の伝統もありますし、日本でプレーしたドイツ人選手が何人かいます。それに日本サッカーの発展に寄与したデットマール・クラマーは元バイエルン監督ですからね。
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――JFA側には「世界屈指のビッグクラブから多くを学べる」という分かりやすいメリットがあります。FCB(バイエルン)がこのパートナーシップを通じて、最も有益、有意義に感じていることは?

 1年間に渡って、JFAのアナリストの方をキャンパスで受け入れていました。日本での彼らの仕事について、多くのことを知ることができました。それから日本のタレントに数日間(アカデミーの)練習生として参加してもらい、詳細に観察することも定期的に行なっています。この交流は双方にとって非常に価値があるものです。

――日本人タレントの印象はいかがでしょうか?

 いたってポジティブですね。日本人タレントは非常に一生懸命に取り組みますし、良い指導を受けてきていることは練習グラウンドの上でよくうかがえます。

――今年1月まで、福井太智がキャンパスで研鑽を積んでいました。彼はどんな成長を遂げましたか?

 タイチは(在籍)1年で良い成長を見せ、いまはポルトガルの1部リーグ(ポルティモネンセ)でプレーしています。それが全てを物語っています。昨秋にはバイエルンのトップチームでもDFBポカールに出場しました。われわれは彼の着実な成長をとても喜んでいますし、レンタル先のポルティモネンセでどんな成長を遂げるか、しっかり観察していますよ。
――2018年の契約時、カール=ハインツ・ルムメニゲCEO(当時)は「日本での目標を遂行するための重要なステップ」と口にしていました。さらに2021年の契約延長時は、アンドレアス・ユンクMD(マーケティングディレクター)が「日本市場は興味深い。この契約延長によって、国際戦略に新たな要素を加えたい」と話していました。その具体的な内容、目標の達成具合は?

 バイエルンのトップチームのために日本人選手を発掘することがひとつのテーマです。その実現には至っていませんが、昨年はサマーツアーで東京を訪れました。ただ、それで終わりというわけではなく、JFAとの提携によって1年を通じた交流が可能になっています。日本は定期的に訪れたい場所です。
 
――2021年に延長した契約が今年で満了となります。契約更新の考えはお持ちですか? 水面下で交渉中でしょうか?

 それについては最終的な検討段階に入っています。この実り多き提携を続けることは、双方にとってポジティブ。そう思っています。

インタビュー協力●FCバイエルン・ミュンヘン、円賀貴子

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