2024年4月18日、サンフレッチェ広島の囲み取材に参加すると、北海道コンサドーレ札幌戦の前日は全体練習をせず、散歩程度で済ますという情報を耳にした。その後、記者団の取材に応じたミヒャエル・スキッベ監督はその理由を以下のように説明している。    

「前回(札幌に)行った時に(移動に)すごく時間がかかって、大変でした。なので、直行便(広島→札幌)に乗る決断をしました。その直行便が午前の1本しかなく、そう考えると広島でトレーニングする時間がないわけです。ただ、向こうで何もしないわけではなく、ストレッチや身体を動かすことはやります」

 とはいえ、試合前日のこうした調整は異例だろう。実際、塩谷司や佐々木翔は「初めて」と言っていた。指揮官は言葉を継ぐ。

「前回、本当に移動の疲れが厳しかった。それだけは避けたかったのです。天気が悪くて、(羽田空港での)乗り換えが上手くいかず、結構空港で待たされたので。それが良くないと思って、直行便にしました」
 
 佐々木も、昨季は飛行機の遅延でストレスが溜まったという。乗り換えの手間がなくなるだけでもかなり違うだろう。

 塩谷は言う。

「これで試合に勝てばずっとそうするんじゃないですか、あの監督(ミヒャエル・スキッベ)だと」

 果たして、札幌戦はどうなるか。結果が気になる。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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