[J1第10節]広島 2−2 川崎/4月28日/エディオンピースウイング広島

 J1の10節では広島と川崎が対戦。38分にFW大橋祐紀のヘッドで広島が先制するも、川崎は後半から投入の小林悠、途中出場のFW山田新のゴールで逆転。しかし、直後に広島がFW加藤陸次樹のゴールで追い付き2−2のドロー決着となった 

 10試合を終えて無敗を維持した広島は首位と勝点1差の3位、一方、川崎は降格圏と勝点1差の16位と苦しい状況が続いている。

 そのなか、広島戦でCKのこぼれ球を蹴り込んで、チームに希望をもたらす同点弾を挙げた小林悠は、J1通算得点を140に伸ばし、単独7位に浮上。昨季から並んでいた憧れの“カズさん”こと三浦知良超えを達ついに成してみせた。

【動画】小林のJ1通算140得点のゴールシーン

 
 その記録を川崎の鬼木達監督も称賛した。

「やはり一番ゴールに貪欲な選手だと思っています。それがやっぱりああいうところで表われたのかなと思います。トレーニングのなかでもそうですし、トレーニングマッチでも点を重ねていて、そこは選手からの信頼が一番あるんだろうなと思います。

 そして何回も動き直しをしているなかで、毎回、味方の選手に対して『見てくれ、見てくれ』と。自分への自信もあると思いますし、今日もピッチで表われました。本当にどんな状況でも謙虚にやり続ける、プラスで負けず嫌い、そういう面が記録に到達したと感じますし、彼の努力がこうやってチームを向上させてくれると思っています」

 小林は残念ながら得点から数分後、ハムストリングを痛めたか、責任感が強い男は、ずっとピッチを見つめて俯いたまま途中交代を余儀なくされた。

 それでも試合後のミックスゾーンでは、準備の大切さや気持ちの強さが、ゴールにつながると語ってくれた。

 その36歳のストライカーの今後の活躍にも大いに期待だ。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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