5月15日、湘南ベルマーレはJ1第14節で柏レイソルと敵地で対戦し、1−2で敗れた。

 湘南は73分に福田翔生のゴールで先制するも、77分に同点弾を献上。互いに譲らない状況が続くなか、89分に福田がレッドカードで一発退場。直後の90+1分にクロスから決勝点を奪われた。

 68分から途中出場したMF山田直輝は、試合をこう振り返る。

「ここまで、前後半で別のチームになってしまう試合が複数あったなかで、今日は前半だけでなく、後半の立ち上がりから点を取るまでは上手く試合を運べたと思います。ただ、点を取ったあとに受け身になってしまうと勝ちきれない、というのを改めて感じたゲームになりました。ひとり減ったあと、意思統一して守り切らなければいけなかった」
【PHOTO】アウェーの柏で最後まで力強い声援を送り続けた湘南ベルマーレサポーター!
 試合後、湘南の選手たちは柏の選手たちに比べて、ミックスゾーンに姿を現わすのが遅れた印象だった。ロッカールームでどんなやり取りがあったのか。山田が、その一端を明かしてくれた。

「仲良しこよしの集団じゃなくなってきている、良い段階に来ていると感じています。良い意味で、試合後に感情をぶつける選手がいたり、次に向けての話し合いをしたりと、毎試合みんなでそういったことができています」

 輪の中心には、ふたりのリーダー的存在がいるという。

「(キム・)ミンテと(鈴木)雄斗を中心に、毎試合、改善していこうとしている。彼らはキャプテンと副キャプテンですし、上手くチームをまとめ上げてくれています。彼らを中心にコミュニケーションを取れているのが、最近、チームとして大事な部分を表現できている要因だと思います」

 柏戦は敗れたものの、今季ホーム初勝利を挙げた第12節のサガン鳥栖戦(2−1)、今季初のクリーンシートを達成した13節のFC町田ゼルビア戦(0−0)に続き、内容面の向上が見られるゲームでもあった。チームの成長の要因は、主将や副将を中心に、チーム内に良い意味での厳しさや熱さが芽生え始めているからなのかもしれない。

 柏戦の反省を、次節のアルビレックス新潟戦で表現できるか。なんとしてでも今季3勝目を掴みたいところだ。

取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

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