【選手権】準決勝のハットトリックは07年度の大前以来!! 尚志の2年生エース染野唯月が示した底知れぬポテンシャル

【選手権】準決勝のハットトリックは07年度の大前以来!! 尚志の2年生エース染野唯月が示した底知れぬポテンシャル


[高校選手権・準決勝]青森山田 3(4PK2)3 尚志/1月12日/埼玉

 ポテンシャルを証明するには十分なハットトリックだった。
 
 1月12日、高校サッカー選手権の準決勝が行なわれ、尚志の染野唯月(2年)は青森山田に敗れたものの3ゴールを奪取。セミファイナルでのハットトリックは2007年度の大前元紀(大宮)以来の快挙だ。PK戦で敗れた試合後、染野は「自分としては良かったけど、チームが負けてしまったことが一番悔しい。チームを勝たせられなかったのは、本当に情けなかった」と唇を噛んだが、大舞台での3発は胸を張るべき結果だろう。

 この日の染野は誰が見ても抜群だった。福岡入団内定の三國ケネディエブス(3年)や札幌入団内定の檀崎竜孔(3年)を擁する高体連屈指の強豪に対し、足元の柔らかさを活かしたポストプレーと高質な決定力を如何なく発揮。

 前半26分に沼田皇海(3年)のFKからニアサイドに走り込み、右足で先制点をゲット。そして1-2で迎えた68分、右サイドを突破した加瀬直輝(3年)の折り返しを受けると、ペナルティエリア内でGKも含めてふたりをかわして左足でシュートを放つ。「ゴール前で落ち着いている自分の良さが出たゴール」と胸を張った一撃が、見事にネットを揺らす。

 一時は逆転となる3点目は周囲との鮮やかなコンビネーションで崩した形。加瀬のスルーパスから相手DFの背後に抜け出し、青森山田のGK飯田雅浩(3年)との1対1を制してハットトリックを完成させた。
 
 ベスト4で敗退したとはいえ、大会通算5得点で得点王争いのトップタイに立つ染野。しかし、春先は思うようにプレーできず、仲村浩二監督の期待に応えられていなかった。2回戦で敗退した夏のインターハイも初戦の1ゴールのみ。以降もエースとして試合を決めるような活躍はできなかった一方で、7月には新潟国際ユース大会でU-17代表に初招集されたこともあり、自身の立ち位置を勘違いする時期もあった。「代表に行った後は天狗になっていた」と、指揮官がその振る舞いに苦言を呈したほどだ。
 そこから逃げずに自身と向き合い、FWとして何をすべきかを自問自答。そして、昨年12月の高校年代最高峰のプレミアリーグ参入を懸けたプレーオフ2回戦が転機となる。染野は勝てば昇格となる横浜ユース戦に先発し、試合終了間際にヘディングで決勝点を叩き込んだのだ。

「マリノス戦でもそうですが、自分がやらなきゃいけない立場になったと感じた。自分が変わった試合はマリノス戦。そこが一番の転機だと思います」

 こう言い切ったストライカーは選手権で一気に躍動。掴んだ自信は瞬く間に結果に結びつき、3回戦から準決勝まで3試合連続ゴールを決めるほどのプレーヤーへと成長した。

 正確なポストプレーに豊富なシュートバリエーション。今大会で染野が見せた動きは、参考にしているという日本代表の大迫勇也(ブレーメン)を彷彿させた。今後は「どんなに体格差があってもボールを収められるようにしたい」と本人が口にした課題を克服できれば、高卒でのプロ入りもより現実的になってくる。選手権で大化けしたストライカーの今後が楽しみだ。

取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)


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