【選手権】プロ入り内定の最強セカンドGKが準決勝のピッチへ。流経大柏の猪瀬康介が歩んだ苦しくも充実した1年

【選手権】プロ入り内定の最強セカンドGKが準決勝のピッチへ。流経大柏の猪瀬康介が歩んだ苦しくも充実した1年


[高校選手権・準決勝]流経大柏 5ー0 瀬戸内/1月12日/埼玉

 セカンドGKながら、埼玉スタジアムのピッチに立った男がいる。それが猪瀬康介(3年)だ。

 1月12日の準決勝・瀬戸内戦、猪瀬の出番は5−0とリードを広げた後半30分。ベンチへ下がる1年生の松原颯太とハイタッチをかわすと、勢いよくゴールマウスに向かって走った。途中から出場する難しい局面にも動じず、安定したパフォーマンスを披露。後半41分にキャプテンの左部が退くと、キャプテンマークを引き継いでチームのために声を枯らした。15分のプレー時間でもきっちり仕事をこなし、猪瀬は決勝進出に貢献。試合を終えると、充実の表情で仲間と喜びを噛み締めた。
 
 どんな状況にあってもチームに献身する猪瀬だが、当初は守護神として活躍が期待されていた。だが、春休みに負った怪我をきっかけにポジションを失うと、その期間中に1年生の松原颯汰が台頭。気が付けば猪瀬は絶対的な存在でなくなり、2018年の後半戦は出番を失った。日増しに高まる松原の評価。その状況に猪瀬は葛藤し、副キャプテンを務めていた点も含めて自身の存在意義に疑問を感じながら毎日を過ごしたという。
 
「1年間副キャプテンの立場でやってきて、怪我があったり、試合に出られなかったりしました。そのなかで、自分が意見を言っていいのかなと思い、自分の存在意義に悩んだところもあった。副キャプテンとしてチームをまとめられているか疑問に思っていた時期があったんです」

 それでも、猪瀬は自身の心情を封印し、懸命にチームを支えた。松原に心から声を掛けたられたのも、そうした想いがあったからだ。

「試合に出ているからには学年は関係ない。(松原には)責任を持って、出ていない選手の分まで自信を持って戦って来いと言ってピッチに送り出しています」

 チームのために誰よりも尽くしてきた猪瀬に対し、サッカーの神様は最後に微笑む。1月9日、J2琉球への加入が発表されたのだ。大学進学の道を捨て、プロ入りを目指していた猪瀬は昨年12月4日から7日まで練習に参加。そこで首脳陣にアピールし、見事に内定を勝ち取った。
 
 1年間、地道に積み上げてきた結果、自らの希望を叶えた猪瀬。今の目標は流経大柏で日本一を勝ち取ったうえで、琉球で開幕スタメンを掴むことだ。そのためにも14日の決勝は負けられない。出番に備えつつ、最強のセカンドGKはファイナルでもチームのために身を粉にする。

取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)


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