"育成のサンフレッチェ"が開幕戦で見せた新世代台頭の兆し。レジェンドの胸にも熱いものが…


【J1リーグ1節】広島1−1清水/2月23日(土)/Eスタ

 エディオンスタジアム広島で迎えた2019年の開幕戦。前半に北川航也に先制点を奪われた広島は、57分にエミル・サロモンソンの美しいボレーシュートで同点に追い付き、城福浩監督は昨夏にプロ契約を締結した18歳の松本大弥と東峻希をピッチに送って逆転を狙いにいった。
 
 非常に大胆な采配だったが、これは決して未来への投資ではなく、開幕戦に勝つための采配だったことを指揮官は強調している。
 
「あのタイミングでピッチの上で育成するという選択はない。やれている選手、やれるはずの選手を送り出した。ピッチの上でフェアにジャッジしていくことが大事で、やれていれば去年に何試合に出ていようが何歳であろうが関係ない。そこだけは絶対に外さないようにしたい」
 
 結果として逆転まで持ち込めなかったが、松本大は中盤で相手への圧力を強めてチームを攻勢に導き、東は推進力を発揮して試合終了間際にビッグチャンスを創出した。堂々としたふたりのプレーを見て、結果とは別種のワクワク感を感じた広島サポーターも多かったはずだ。
 

 73分に東が柴﨑晃誠に代わってピッチに入ると、2ボランチは川辺駿と松本大が組んでシャドーは野津田岳人と東のレフティコンビとなった。ユース出身の4選手がチームの心臓部を形成する姿を見て、森﨑浩司アンバサダーの胸にも熱いものが込み上げていた。
 
「中盤の真ん中4枚がユース出身の選手になった時は嬉しかったですね。チームの中心にユース出身者がいるのは、このクラブにとってすごく大事なこと。成長していかないといけない選手たちですけど、これからが楽しみだし、可能性もある。峻希も大弥も堂々とプレーしているし、もうチームの中心としてやっていくつもりでやっていると思うんで、試合に出たことに満足せずに続けていってほしい」
 
 ユース出身選手として長期に渡ってチームのシンボルだった森﨑兄弟がプロ契約を締結した2000年に誕生した松本大と東。ふたりには新たなシンボルとなってもらいたい――。OBもサポーターも望む未来への期待感が膨らむ2019年の開幕戦だった。
 
 そして、そのふたりをリードして新たな時代の旗手となってもらいたいのが野津田と川辺だ。3シーズンぶりに復帰して背番号7の付いたユニホームで開幕戦をプレーした野津田に対して、7番を15年間に渡って背負ってきた森﨑浩アンバサダーはさらに高いレベルを求めていた。
 
「岳人はいろいろな想いがある中で戻ってきてくれたと思うし、期待も大きいのでプレッシャーも感じていると思うけど、それを打ち破っていけるかどうかは本人次第になる。今日の試合みたいな1−1の状況で決定的な仕事をできる選手になってもらいたいなと思いますね」
 
 2年目の大迫敬介もこの日にJデビューを飾った。ACLプレーオフでは関西大学を経由して戻ってきた荒木隼人も先発した。日本トップクラスを維持し続けるユースで育ってきたタレントたちが、広島の新たな時代をスタートさせる。
 
取材・文●寺田弘幸(フリーライター)


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