【セルジオ越後】弱小国ばかりのW杯2次予選…森保ジャパンのグループは”最悪”だ

【セルジオ越後】弱小国ばかりのW杯2次予選…森保ジャパンのグループは”最悪”だ


 2022年に開催されるカタール・ワールドカップのアジア2次予選組み合わせ抽選が行なわれた。日本はキルギス、タジキスタン、ミャンマー、モンゴルと同居するグループFに入ったね。FIFAランキングは日本が28位なのに対し、キルギスは96位、タジキスタンは120位、ミャンマーは138位、モンゴルは187位と、他のグループと比べれば、実力的に恵まれた組み合わせと言えるかもしれない。

 ただ、これは運が良かったと捉えるべきではない。むしろ、最悪だ。これだけ格下の相手だと、ゲームのスリルはあまりないからね。日本人からしてみれば、入場料を払ってまで見たいと思える試合ではない。仮に5-0で勝ったとしても、レベルに明らかな差があれば、チームとしての収穫も少ないだろう。弱小国に快勝では、メディアも称えるべきではないから盛り上がらない。あとは、なによりも選手のモチベーションを上げるのも難しいのではないかな。

 そもそも、なぜ日本を筆頭にイラン、韓国、オーストラリア、カタールなどのアジアの強国が、2次予選から出場しなければならないの? 各グループで実力が図抜けている国は、ほぼ突破が見えているよね。それなのに、わざわざアジアの小国と試合を組ませるなんて、興行目的としか思えないよ。
 過去の対戦成績がないモンゴルからしてみれば、ロシア・ワールドカップでも活躍して有名な大迫などが「モンゴルにやってくる!」と騒ぎになって集客できるかもしれない。でも、ワールドカップという肩書だけがついているだけで、それでは本物の競争とは言えないよね。

 逆に、密かにほくそ笑んでいるのは、カンボジア代表の実質監督を務める本田じゃないかな。イラン、イラク、バーレーン、香港と同じグループCに入ったようだけど、中東の強国が居並んだ。とくに、FIFAランキングがアジア最高の20位であるイラン戦では、注目が集まると思うよ。

 ところで本田は以前、「ワールドカップ優勝」とか、経営に参入したSVホルンで「CL出場権獲得」とぶち上げていたけど、今度は「カンボジア代表を強くする」と言っている。そろそろ有言実行してみせてほしい。そういう意味でも今回のアジア2次予選は、まさに腕の見せ所だろう。
 
 タイ代表の監督に就任した西野も同じだ。UAE、ベトナム、マレーシア、インドネシアと同じグループGで結果を残せれば、評価は高まるだろう。シンガポールにはかつてレイソルやヴァンフォーレを指揮した吉田監督がいるよね。日本人監督が海外に出ることは悪くないと思うから、ぜひこのチャンスに格上の国を叩いて指導力を見せつけてほしい。
 一方でアジアの強国側から見て大事なことは、アジア2次予選にほとんどない。そんなことよりも、異なる大陸の強国とどんどん親善試合を組んだほうがいいんじゃないかな。

 思い返してほしい。日本はコパ・アメリカでベストメンバーを組めなかったとはいえ、チリに0-4で大敗、ウルグアイとエクアドルに引き分けと1勝もできずに終わり、まだまだ国際大会で勝ち上がるには甘さがあることを痛感させられた。南米での経験で学んだことは少なくなかったはずだ。
 
 だからこそ、よりハイレベルな相手と、どんどんテストマッチを組んでほしかったのだが、9月5日にカシマで行なわれるキリンチャレンジカップの相手はパラグアイだ。また南米の相手と、しかもコパ・アメリカで日本と同じく1勝もできなかったパラグアイと試合をして強化になるのか疑問だ。

 カタール・ワールドカップの2022年までどう過ごすかは、非常に重要な問題だ。アジア2次予選のノルマは前回の7勝1分を上回る全勝だ。そして親善試合では、世界の“強国”と腕試しをして力をつけていってほしい。
 


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