キルギス戦で膨らんだ不安。改めて浮き彫りになったのは…【コラム】

キルギス戦で膨らんだ不安。改めて浮き彫りになったのは…【コラム】


 2019年11月14日に行なわれたカタール・ワールドカップ・アジア2次予選で、日本がキルギスに2−0と完封勝利。同予選で4試合を終えて全勝、得点13、失点0(9月10日のミャンマー戦は2−0、10月10日のモンゴル戦は6−0、10月15日のタジキスタン戦は3−0)と結果だけで判断すればパーフェクトに近い。

 すでにアウェーゲームを3つ消化しており、残す試合は3月26日のミャンマー戦(ホーム)、3月31日のモンゴル戦(アウェー)、6月4日のタジキスタン戦(ホーム)、6月9日のキルギス戦(ホーム)となっている。予選開幕前、このグループで最大のライバルと目されたキルギスとすでに勝点6差であり、この時点ですでに首位通過はほぼ間違いない。

 とはいえ、手放しで喜べるかと言えばそうではない。アウェーのキルギス戦は攻め込まれた時間帯があり、いくつか決定機も与えていた。GK権田のセーブに助けられて大事に至らなかったが、失点していてもおかしくない展開だった。

 前半からゲームをコントロールできなかった要因のひとつは、最前線になかなかボールが収まらなかったところにあるだろう。この日、南野と2トップに近い形を形成した永井は持ち味のスピードをあまり生かせず、消えている時間帯もあった。

 今季のFC東京では敵最終ラインの裏に抜け出す動き、もしくは少し高い位置からドリブルで仕掛けるプレーで数多くのチャンスを演出している永井も、ここまで代表戦ではいまひとつ機能していないように映る。

 
 永井は、大迫と違って万能型ではない。「スピード」というはっきりとした武器があり、それを封じられると怖さが薄れてしまう。なのに、代表戦ではその卓越したスピードを積極的に活かせるシチュエーションが少ないと感じる。

 永井を生かすには細かい崩しよりもシンプルに前線へと縦パスを放り込むべきと、そんな単純な発想になってしまうが、最前線でのポストプレーを重視するならそもそも永井は適任者ではない。要するに、永井を最前線で起用するなら、大迫がいる時とは違った攻め方をしなければいけないのではないかと思ってしまうのだ。

 キルギス戦で改めて浮き彫りになったのは、大迫不在時の穴がいかに大きいかということ。森保ジャパンの攻撃の核は、中島でも堂安でも久保でもなく、彼ら2列目の選手の持ち味を引き出しつつ自らも得点に絡む大迫だ。この大黒柱を欠くと、どうもオフェンスに迫力がなくなる。前線で上手くタメを作れないから、中盤の選手の運動量が増え、それがきっかけでチーム全体が間延びし、空いたスペースを使われてピンチを招く。キルギス戦の日本はそうした悪循環に多少なりとも陥ったように見えた。

 大迫の代役は正直いないので、彼が不在時のプランBを早急に見出す必要がある。キルギス戦で膨らんだのはむしろ不安。結局は大迫頼みという状況のまま最終予選を迎えるようなら、本大会への道は思いのほか厳しくなるかもしれない。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集長)

【代表PHOTO】日本 2-0 キルギス|新ユニフォーム披露!南野のPK弾、原口の直接FKで勝利!
 


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