「僕は主将に向いてない」「高徳はすごいと思う」長谷部誠が明かす、海外リーグで求められる”キャプテンシー”とは?【現地発】

「僕は主将に向いてない」「高徳はすごいと思う」長谷部誠が明かす、海外リーグで求められる”キャプテンシー”とは?【現地発】


 壁ドンならぬ肩ドンとでも言おうか。フランクフルトの主将、ダビド・アブラアムが、ベンチ前に立つ対戦相手フライブルクの監督、クリスチャン・シュトライヒに肩からぶつかっていったのはインターナショナルウィーク前、最後のリーグ戦だった。

 双方、視界に入っていないわけでもないだろうに、派手にぶつかると、シュトライヒは上手に転んだ。アブラハアムはこの行為で7週間の出場停止処分。年内のブンデスリーガ全試合の出場がなくなり、クラブは2万5000ユーロの罰金を支払うことになった。アブラアムはフランクフルトのキャプテンであり、チームにとっては大きな痛手だ。
 
 そこで、現地で注目が集まっているのは長谷部誠である。今季もその存在感は健在で、ブンデスリーガ第10節、11節は続けて出場がなかったが、それ以外の全ての試合にフル出場している。この2試合に出場がなかったのは、昨季、前半戦終了に肉離れを負ったことが影響しているようだ。

 本人によれば、「そうならないように体調を考えて。メディカルから監督にも(長谷部が疲れていると)話がいってしまっている」のが理由だという。出場なしを受け入れつつも、「久々にこの感じ」と、先発を目指して争う立場に闘志を見せていた。

 長谷部はアブラアムの一件に関しては「もう終わったこと」「感情的になることはつきもの」と話したと現地メディア『hessennschau.de』が伝えている。同メディアは、「次節以降長谷部は3バックの中央でプレーすることになり、守備のリーダーとして機能していくことになるだろう」としている。

 実際に今季、アブラアムが出場しなかった第5節から第7節の3試合、長谷部はフル出場しキャプテンマークも巻いた。そのため、地元メディアがそんな期待を寄せるのも当然のことだ。
 
 そういうわけで、長谷部がキャプテンマークを巻く姿は、ドイツでも見慣れた光景といえる。ただ面白いことに、以前、長谷部自身は「主将には向いていない」と自身について捉えていると話してくれたことがある。
「キャプテンに向いてるかっていったらそんな向いてない気がするんですよね。っていうのも日本代表っていうのはほんとに選手ひとりひとりがすごく、しっかりと成熟してる選手が多いから。こっちにいるようなとんでもない選手はいないんですよ。そういう意味ではキャプテンがやることってそんなにないんですよ」

 日本代表のキャプテンだからこそできていたというニュアンスだ。言わずもがなでたとえ言葉がなくとも理解し合える日本代表とは違い、感情をあらわに主張を通そうとする海外の選手たちをまとめるのは簡単ではないということは想像に難くない。

「海外のクラブでキャプテン(試合でキャプテンマークを巻くだけでなく、シーズンを通して任されることを指す)をやるというのはすごい難しいと思う。その役割を日本のチームで当てはめるとだめですね。逆にこっちのキャプテンというのはもっと感情的とか、情熱をしっかり表に出せる人じゃないと厳しいなと思っていて。僕はそこは自分の中で欠けてるなと」

 当時、ハンブルガーSVで主将をしていた酒井高徳についても「すごいと思いますよ。日本代表のキャプテンより何倍も大変だと思う」とも話していた。

 長谷部といえばキャプテン、という印象が刷り込まれてしまっているのでとても意外ではあった。

 ただ、それでも今週末の試合以降年内いっぱいは長谷部が守備だけでなくチームの中心となっていくことだろう。「準備はできた。ここからウィンターブレイクまでギアを上げていきたい」と35歳のベテランは、リーグ再開を心待ちにしている。

取材・文●了戒美子


関連記事

SOCCER DIGEST Webの他の記事もみる

あわせて読む

主要なニュースをもっと見る
社会のニュースをもっと見る
経済のニュースをもっと見る
政治のニュースをもっと見る
国際・科学のニュースをもっと見る
エンタメのニュースをもっと見る
スポーツのニュースをもっと見る
トレンドのニュースをもっと見る
生活術のニュースをもっと見る
地域のニュースをもっと見る

スポーツ アクセスランキング

ランキングの続きを見る

スポーツ 新着ニュース

新着ニュース一覧へ

総合 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

東京 新着ニュース

東京の新着ニュースをもっと見る

東京 コラム・街ネタ

東京のコラム・街ネタをもっと見る

特集

特集一覧を見る 動画一覧を見る

記事検索

トップへ戻る