Jリーグは10月20日、臨時実行委員会を行ない、その後にオンライン上でメディアブリーフィングを開催した。

 実行委員会では、ガイドラインが改定され、スタジアムでのアルコール類の販売が容認されたほか、決定事項はまだないものの、来季のレギュレーションなどの話し合いも行なわれた。

 またアルビレックス新潟とベガルタ仙台で続けて発生してた「コンプライアンス事案」についても報告、共有が成された。

 当時新潟に所属していたFWファビオとペドロ・マンジー2選手の酒気帯び運転で書類送検された事案について、Jリーグの村井満チェアマンは「特にこのコロナ禍で我々、クラブ、リーグが果たす役割は、辛い想いをしている社会に対して少しでも希望の存在になろうと誓い合ってやってきた。そうした地域の皆様の期待を裏切るような結果となってしまい、本当に残念なことだと認識しています」と見解を述べた。
 
 さらに、酒気帯び運転そのものとは別に報告義務違反、その後も当該選手を6試合に渡って出場させ続けたクラブの責任、判断についても言及した。

「酒気帯び運転を該当選手がその場で認めており、双方の言い分が異なる刑事事件などとは性質が異なる『疑いようのない事実』」として、「そうした状態で試合に出続けたというのは、過去のケースを見る限りありません。そういう意味では、その時点での判断は本来、選手に自重を求めるべきだったと考えます」と毅然とした態度を示した。

「スムーズに事態の共有と報告がリーグと連携できなかったことが一つ反省材料となると思っています」とJリーグの規約にもある報告義務について、今後の改善を呼びかけた。

「クラブにとっても不都合なこと、リーグにとっても望ましくない、こうしたコンプライアンス事案について、滞ることなく連携、共有し、対応していくことが社会に対する期待に応えていくことの第一歩だろうと思っています」
 
 また、仙台の道渕諒平の週刊誌報道の事案についても実行委員会で報告された。週刊誌には道渕の交際相手である女性に対しての暴力行為についての詳細が報道され、9月7日には傷害罪の容疑で逮捕されていたという内容が記されている。

 こちらも事案があった直後はメンバー外となっていたものの、10月20日に契約解除される直前の18日まで7試合連続で出場していた。

 仙台のケースは事前に相談されていたという。Jリーグは「クラブからは報告を受けたときには和解が成立しているとのことだった」と解決した事案だったため、その後のリーグ戦出場はリーグ側から口を挟むものではないという認識だったという。

 一方で、その後に報道された内容や、契約解除に至ったことについては、「本人がクラブに報告した内容と実態が伴わなかったということなので、リーグにしっかりとした情報が伝わっていなかった可能性もある」と懸念し、今後の実態調査を行なうことを示唆した。
 
 村井チェアマンは「プライベートな内容ではあるのですが、サッカー選手そのものは社会で公的な存在でもあることをかんがみれば大変残念であります」とコメント。

 今回発生した2つの事案については、「いろいろ啓発努力という手段はありますが、トップ選手や現契約選手だけでなく、アカデミーの選手や、これからプロを目指す子どもたちも含めて、社会規範をしっかりと守っていくことがアスリートにとってとても大事なことだと伝えていくつもりです」と「こうしたことが絶対に繰り返されないように啓発や教育を繰り返していく」と明言した。

 Jリーグの各クラブはアカデミー組織を持つことが義務付けられており、競技団体だけでなく教育的な側面も併せ持つ。今回の事案から何を学びどう活かしていくのか。クラブとしての在り方が問われることになりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部