[J1リーグ11節]名古屋2-0G大阪/4月22日/豊田

【チーム採点・寸評】
名古屋 6.5
名古屋のスタンダードを示すような盤石の勝利。相手の狙いを試合開始直前まで探り、狙っていた形で先制、加点した流れは見事だった。後半のコントロールも実に名古屋らしい手堅さ。

【名古屋|採点・寸評】
GK
1 ランゲラック 6
セービングの機会はあまりなかったが、相手のクロスに対する的確な技術と守備範囲の広さでピンチの芽を潰し続けた。フィードの安定感も上々。

DF
26 成瀬竣平 6.5
マテウスの攻撃性能を支える堅実な働きが際立った。サイドの崩しではインナーラップを休まずマテウスのマークを削り、守備面でもポジショニングに精度を見せた。

14 木本恭生 6.5
おそらくは高さを活かすガンバの目論見に対する起用で、その期待にしっかりと応えた。リスクマネジメントの部分も明確で、味方の連動性も引き出した。
 
3 丸山祐市 6
コーチングの多さ、空中戦の強さも目立ったが、ビルドアップの落ち着きやフォローアップの部分でも貢献度は見逃せない。試合を引き締めるキャプテンシーも力強かった。

23 吉田 豊 6.5
サイドに起点を作りたい相手の狙いを木っ端みじんに砕く職人的守備。相馬の活躍を引き出す縦パスも冴えわたり、陰のMOM的な存在感。

MF
15 稲垣 祥 6
ディフェンスラインのフォローにも汗を流した印象。広範囲のプレーエリアは攻守にわたって名古屋にアドバンテージを与え、ミドルレンジシュートの怖さも相手へのけん制として大きな効果。

2 米本拓司 6.5
守備ブロックの一員としても、そこから飛び出してボールを奪いに行く狩人としても、両方のタスクを絶え間なく表現。チームを鼓舞する声も多く、闘将の頼もしさ。
 
FW
8 柿谷曜一朗 6.5(77分OUT)
巧みなトラップで縦への流れを壊さず速攻の展開を加速させた。山﨑との距離感、連係はテクニシャン同志の呼吸が合うのか抜群のレベル。カウンターの出し手としても質の高さを見せた。

9 山﨑凌吾 6.5
勝利に大きく前進する先制点を冷静に決める。ポストプレーの精度も強度も高く、守備の手厚さでもチームに貢献。冷静な状況判断がとにかく光った。

MAN OF THE MATCH
11 相馬勇紀 7(77分OUT)
代表クラスのDFをきりきり舞いにし、1ゴール・1アシストの活躍。ともに判断の良さと技術、フィジカルが噛み合ったクオリティの高いプレーで、勝利の立役者となった。

16 マテウス 6 (81分OUT)
序盤のDFとの交錯でやや痛そうにしていたが、要所を締めるプレーで試合の流れは渡さず。セットプレーなどのキック、ボールキープの巧みなドリブルでスタジアムをどよめかせた。
 
交代出場
MF
5 長澤和輝 6(77分IN)
試合をさらに締めこむために、稲垣、米本と3センターを形成。インサイドハーフの位置から広範囲にボールへプレッシャーをかけ、カウンターの怖さも相手に見せつける試合巧者ぶり。

FW
19 齋藤 学 6(77分IN)
試合を締める流れの中で前線でのボールキープ、守備の追い回しなどチームのためのプレーに徹した。攻撃面でも欲は見せ、終盤のビッグチャンスではDF3人を相手に果敢に仕掛けて見せ場も作った。

DF
4 中谷進之介 6(81分IN)
2-0を維持する仕上げの5バックを作りにピッチへ。押し込んでクロスを増やしたガンバに対し、中央の壁として重要なクリアをいくつも見せた。

監督
マッシモ・フィッカデンティ 6
今季初の敗戦を受けてもやることは一切変わらず。入念な準備と用意周到な采配でガンバをきっちり封じ込めた。選手を入れ替えつつ勝つ流れは継続し、次節へ向けチームにしっかり自信を取り戻させた。

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。
【チーム採点・寸評】
G大阪 5.5
攻守に漂う曖昧さが敗因となった印象が強い。攻撃では純粋なCF2枚を活用する感覚が徐々に失われ、攻撃的なサイドバックの裏を突かれて失点を重ねた。

【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 5.5
安定したゴール前の整備力とキックの精度、落ち着きは流石の一言。失点の場面に大きなミスはなく、2失点目も対応は難しい。コーチングの正確さで味方を鼓舞し続けた。

DF
3 昌子 源 5.5
押し込んだ時にボランチ的な役割を受け持つがあまり、出しどころに困っていた感も。1対1の対応は力強く、判断も的確だったが、それが守備全体の堅さにはつながらなかった。

5 三浦弦太 5
先制点の場面では自ら相馬の対応に出ていき、アシストのクロスを許したのは反省点。2失点目は完璧にかわされてしまった。フィードに鋭さはあったがもっと徹底しても良かったか。

MF
8 小野瀬康介 5.5(73分OUT)
右サイドバックで出場し、対面のアタッカーとの1対1には力を見せたが、攻撃面ではなかなかボールは届かず。後半は防戦一方の中で存在感は薄まる一方だった。

10 倉田 秋 5.5
本来の運動量は鳴りを潜め、ボールタッチの機会もやや少なめ。サイドバックを押し上げるタメを作りたかったが、激しいディフェンスに押し出された。
 
14 福田湧矢 6(73分OUT)
左サイドバックとしてマテウスと丁々発止の1対1を見せ、一歩も譲らなかった。後半は交代策の中で右に移り、前への推進力は見せたが決定的な仕事はできず。

15 井手口陽介 5(HT OUT)
分厚い名古屋の守備ブロックを突き崩したかったが、スペースのなさに仕事はなかなかはかどらず。序盤の縦への展開の中でもっと前に出ていればという印象があったが、後半に挽回のチャンスは与えられず。

29 山本悠樹 5.5
得意のゲームメイクで違いを出したかったところが、低い位置でのプレーが多く、怖いプレーを見せられなかった。後半になって前に出る回数が増え、仕事をし始めたことを思えば、やはりポジションを上げてプレーしたかった。
 
FW
9 レアンドロ・ペレイラ 5.5
行動範囲の広さが前半は裏目に出た印象。相手ディフェンスラインにもっとプレッシャーを与えたかったが、当たり障りのないエリアでのプレーが目立った。クロスを上げる側に回ってはチームの狙いは定まらない。

18 パトリック 5.5(62分OUT)
ペレイラとの連係は取れていたがタイミングが合わないことが多かった。キープしても味方の押し上げが遅く、孤立する場面も散見。惜しいシュートチャンスもあったが、決定力は見せられなかった。

39 宇佐美貴史 5.5
サイドハーフで起用されるも、起点となるプレーも仕掛けるプレーも不足しがち。後半になって相手が守りに重きを置くと能力は発揮されたが、リードがつく前にその迫力を見せたかった。
 
交代出場
MF
6 チュ・セジョン 5.5(HT IN)
ゲームの流れを変える最初の手として投入され、最初はうまく展開力も発揮。押し込む展開が続く中ではサイドにも張り出してチャンスメイクに励んだが、周囲との連係は上がらず。

DF
24 黒川圭介 6(59分IN)
崩されていた右に福田を回し、代わって左サイドの守備を任された。相手が5バックにして守る中では深い位置までのオーバーラップも繰り返し、懸命に巻き返しへ尽力。

MF
21 矢島慎也 5.5(70分IN)
巻き返しを図る中で高い位置を取り続け、常に敵最終ラインへの仕掛けを意識したプレー。相手が固める中央のブロックへのアタックは効果的で、チームを鼓舞した。

FW
32 チアゴ・アウベス 6(70分IN)
短い出場時間ながら縦への突破力、シュートへの積極性で追いかける展開を力強く引っ張った。周囲のサポートがもっと厚ければ、ゴール前に人数をかけられていれば、と悔やまれる活躍。

FW
20 一美和成 ― (81分IN)
反撃の最後の一手として投入され、アグレッシブな動きで前線にアクセントを加える。しかし決定的なスペースは名古屋の選手が固めており、大きな仕事にはならなかった。

監督
宮本恒靖 5.5
攻撃面でもっと徹底する部分があれば試合の流れが掴めたはず。序盤の狙いがどんどん薄れていくような試合展開に、采配で後押しを加えたかった。
   
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

取材・文●今井雄一朗(フリーライター)