[J1リーグ13節]名古屋1-0C大阪/5月8日(土)/豊田スタジアム

 まさに名古屋らしいゲームだった。

 敵将のクルピ監督も「我々が良くなかったというよりも、両チームともにお互いの良さを消す試合展開だった」と語るチャンスが少ないなかで推移した試合は、56分に投入された齋藤学が前線を活性化し、古巣戦に燃えていた柿谷曜一朗と共鳴。66分にはそのふたりに左SBの吉田豊が加わり決勝点を奪った。

 この試合でJ1リーグ300試合出場を達成し、自らのゴールで祝った吉田は、「素直に嬉しいです」として、「守備が堅かったので、クロスよりはワンツーなどでもぐりこんでいくことを意識していました。相手のチアゴ選手に当たっていたのが見えて、笛もなっていなかったので、冷静にGKを見て決められました」と得点シーンを振り返った。

 シュートを放った吉田はオフサイドポジションにおり、副審がフラッグを上げていたものの、相手が出したボールと判断した主審が取り消しゴールが認められた。得点シーンは運も味方につけたもので、決定機が多かったとは言えないものの、今季の名古屋らしさは健在だった。

【動画】C大阪戦の決勝弾!名古屋、吉田豊の今季初ゴールをチェック!

 ブルーノ・コンカコーチも「連敗した状態から強い相手を前に、我々がやるべきサッカーを最後までやり切れたことが良かったと思います」と名古屋らしさを貫けたことを勝因のひとつに挙げた。

 では、名古屋はどうやって川崎フロンターレとの頂上決戦で2連敗を喫した状況から立て直したのだろうか。
 
 吉田は、「細かい部分はいろいろあるが、そもそも戦っていなかったというのがこの(川崎との)2戦あったと思う、そういうところはすぐに改善できるところだと思って意識しました」川崎戦では名古屋の強みである球際の強さを発揮させてもらえなかった部分を悔やみ、この試合では球際で激しく戦い、C大阪のストロングポイントである清武弘嗣、坂元達裕ら2列目を封じてみせた。

 そして「(川崎戦で)2連敗したなかで、流れを断ち切りたいという想いもあったので、いつも以上に身体を張ってチームを引っ張っていこうという気持ちでいました。上手くサポーターの皆さんに戦う姿を見せられたと思いますし、なにしろ勝利というところをプレゼントできたので良かったです」とこの日の勝利を喜んだ。

 コロナ禍で指揮官を欠きながらも選手たちそれぞれに芽生えた自覚と気持ちで立て直す。自分たちの目指すべきスタイルを持つチームの強さを見せつけた一戦となった。

 名古屋今後、中3日で第21節・鹿島アントラーズ戦を前倒し開催し、そこから中2日で次節の清水エスパルス戦を行なう。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部