パーティーモードの格下とのホームでのドローは、ミランにとって計り知れない痛手となった。

 5月16日のセリエA第37節、ミランはサン・シーロでカリアリと0-0で引き分けた。勝てばチャンピオンズ・リーグ(CL)出場を決めることができたが、最後までネットを揺らせず。欧州最高峰の舞台への切符を手に入れられるかは、23日の最終節で決まることになった。

 同日の試合で18位ベネベントが引き分けたため、カリアリはミランとの試合前に残留が確定した。カリアリのレオナルド・センプリチ監督は、ミラン戦後にイタリア衛星放送『Sky Sport』で、試合前にチームが残留決定を祝ったと明かしている。

 そのカリアリからゴールを奪えなかったミランは、勝点で並ぶナポリ、1ポイント差のユベントスと、最終節でCL出場枠2つを競うことになった。最終節はミランが敵地でアタランタと、ナポリがホームでヴェローナと、ユベントスが敵地でボローニャと対戦する。

 ミランは大黒柱のズラタン・イブラヒモビッチが負傷離脱し、シーズンを一足先に終えた。2位フィニッシュを狙うアタランタが強敵なのは言うまでもない。しかも最終節はアウェーゲームだ。ミランとしては、何としても今節でCL出場を決めたかっただろう。

『Gazzetta dello Sport』紙は、「ハラキリ・ミラン:マッチポイントで失敗」との見出しで、カリアリ相手に勝ち切れなかったミランを批判している。
 
「不安、緊張、物怖じ、心配、恐怖。どのコンセプトも、一番良いところで止まってしまったミランの自殺を説明するのに有効だ。まさに、あってはならないタイミングだった」

「計り知れない悔い。浴びせられた。本当に、すべてが整っていたからだ。ジェノバでアタランタが勝ち、ベネベントのドローで3時間前に残留が確定したカリアリを相手に、ホームで勝てばCL出場が決まっていたのだ。理論上は、全員にとってのパーティーとなるはずだった。それが、カリアリにとってだけのパーティーとなった」

「それまでの試合で見せていたことから評価すれば、もっとも簡単と思われた一戦で失敗し、ミランは信じられないとうなだれてメアッツァのピッチを後にすることになった」

 2020年の快進撃で前半戦を首位で終え、一時はスクデットを期待する声もあったミランだけに、目標だったCL出場権を逃すわけにはいかない。

 ただ、ステーファノ・ピオーリ監督は「4位以内に入れなければ、わたしにも、クラブにも、選手たちにも、落胆なのは当然だ。だが、失敗ということにはならない」と話している。

「われわれは、勝者たるミランのための土台をつくったからだ。ただ、評価は最後にすべきだよ。CL出場権を逃せば、変わってくるだろうからね」

 カリアリ戦は、もう終わった。泣いても笑っても、残るは1試合。ミランは、2013-14シーズンを最後に遠ざかっているCLの舞台に戻ることができるだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部