国民的英雄に対する非礼な態度に、地元メディアが猛反発だ。

 7月22日にカシマスタジアムで開催された東京五輪のグループリーグ、韓国vsニュージーランド戦。終始守勢に回ったニュージーランドは、70分にオーバーエイジ枠で参戦中のFWクリス・ウッドがワンチャンスをモノにして千金弾をゲットすると、そのまま1−0で逃げ切って勝利を掴んだ。同国史上初めて、国際舞台で韓国を破った歴史的瞬間である。

 問題のシーンがテレビ画面に映し出されたのは、試合が終わってまもなくのこと。殊勲のゴールを決めた29歳のウッドが、韓国の10番を背負う24歳のMFイ・ドンギョンに歩み寄り、健闘を称えあうべく右手をさしのべた。ところが、敗戦に苦虫を噛むイ・ドンギョンはウッドと目も合わそうとせず、その手を軽くはたいて、足早に立ち去ったのである。驚いたウッドは呆れ顔で、苦笑するほかなかった。

 まさかの振る舞いに対しては、韓国国内でも問題視する声が続々と上がったが、やはり穏やかでないのがニュージーランド側だ。ウッド自身は「まあ彼は試合に敗れて落胆していたんだろう」と大人の対応で理解を示したが、全国紙『NZ Herald』は翌日の紙面で辛辣な論調を展開した。

「オリー・ホワイツ(U-24ニュージーランド代表の愛称)は痛快な勝利を飾ったが、なんとも後味の悪いものになった。韓国のイ・ドンギョンがクリス・ウッドの握手を拒むという無礼な態度を見せたからだ。言わば、プレミアリーグで実績を積んできた男を鼻であしらったわけだ。なんという腹立たしい敗者だろうか」

 今大会のプレーブックには、コロナ感染対策として「競技者同士による握手、ハグ、ハイタッチを禁じる」と記載されている。同紙は「ルールはルール。それは認めよう。韓国にとって手厳しい敗北だったのも理解できる」としたうえで、「ただ、それでもだ。あのリアクションは受け入れられない」と断じた。
 
 ほかにもテレビ局『TVNZ』は「まるで彼(ウッド)が存在しなかったかのような態度だ。一瞥もしなかったのだから」と批判し、ニュースチャンネル『News Hub』も「コロナ感染を考えての行動だったとしても、酷く無礼でリスペクトに欠ける行為。韓国ファンからも非難されているようだ」と伝えている。

 兎にも角にも、大会は続く。ニュージーランドは日曜日にホンジュラスと第2節を戦い、韓国はルーマニアと対戦。グループBの熾烈なバトルから目が離せない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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