9月に始まったカタール・ワールドカップ(2022年開催予定)のアジア最終予選。日本代表はその第3戦となるアウェーのサウジアラビア戦(10月7日)と、第4戦のホームのオーストラリア戦(10月12日/埼玉スタジアム2002)に臨む。

 12か国が6か国ずつグループAとグループBに分かれ、各国がホーム&アウェーの総当たりで10試合を戦う最終予選で、日本はオーストラリア、サウジアラビア、中国、オマーン、ベトナムと同組に振り分けられた。

 各グループの上位2か国が出場権を獲得できるなか(3位チームはプレーオフへ)、日本はホームで迎えた初戦のオマーン戦でまさかの敗戦(●0-1)。続くアウェーの中国戦(新型コロナウイルスの影響でカタールで開催)に勝利(〇1-0)したとはいえ、グループ内でライバルと目されるサウジアラビア、オーストラリアとの連戦は負けられない試合になる。

 しかも、アウェーのサウジアラビア戦は気候やスタジアムの雰囲気を含め“鬼門”とされる難しいゲームだ。新型コロナウイルスの影響で観客は約5万人収容のスタジアムの60パーセントほどの入りとなる見込みだというが、反町康治技術委員長も「アウェー感の強いゲームになると理解しています」と語る。サウジアラビアに選手が集合し、トレーニングを積めるのは多くて3日、もしくは2日になる予定で、難しい調整も強いられる。ホームでのオーストラリア戦と合わせて今予選の山場と言えるだろう。

 その2戦に向けて森保一監督は25人のメンバーを招集。顔ぶれは従来の面子とさほど変わりはない印象だが、怪我が伝えられる久保建英らの参加が見送られ、伊東純也も累積警告でサウジアラビア戦は出場停止。そのなかで、現状の最新序列を考えてみた。

日本代表、10月のW杯アジア最終予選に挑むメンバー25人を発表! アーセナルで評価急上昇の冨安や南野、田中らを招集


 
【GK】
○川島永嗣(ストラスブール/フランス)
◎権田修一(清水)
△谷 晃生(湘南)

◎=レギュラー候補 〇=有力 △=バックアッパー
★=A代表初招集

 GKは9月のオマーン戦、中国戦から変更なし。常連の権田修一、川島永嗣に、先の東京五輪で守護神を担った谷が加わった構成だ。一番手はやはり9月の2試合でもゴールマウスを守った権田であろう。彼をチームへの影響力も大きいベテランの川島が支え、谷が多くの学びを得る形になるのではないか。


【CB】
◎吉田麻也(サンプドリア/イタリア)
△植田直通(ニーム/フランス)
△板倉 滉(シャルケ/ドイツ)
◎冨安健洋(アーセナル/イングランド)

◎=レギュラー候補 〇=有力 △=バックアッパー

 CBは不測の事態がない限り、キャプテンの吉田と冨安のコンビで固いだろう。新シーズンはアーセナルでプレーする冨安は、右SBとして好パフォーマンスを披露。代表とクラブでポジションや役割が異なるだけに、柔軟性が求められるが、直近のユベントス戦でゴールを決めるなど存在感を示す吉田との連係はここまでの活動で高めており、固い守備を見せてくれそうだ。また新天地のシャルケでは3バックにも対応している板倉や、ニームの植田も控えている。


【SB】
○長友佑都(FC東京)
◎酒井宏樹(浦和)
△室屋 成(ハノーファー/ドイツ)
○中山雄太(ズウォーレ/オランダ)
△橋岡大樹(シント=トロイデン/ベルギー)

◎=レギュラー候補 〇=有力 △=バックアッパー

 右SBはこれまで通り酒井が一番手か。9月の活動ではオーバーワークを考慮され、オマーン戦後にチームを離脱した酒井だが、休養を挟み、今夏にJリーグ復帰を果たした浦和では力強いプレーを見せている。右SBには室屋と橋岡もいるが、やはり酒井が一歩リードしていると捉えられるだろう。

 一方で読みにくいのが左SBだ。こちらも古巣のFC東京でJリーグ復帰を果たした長友は周囲を叱咤激励する“熱いプレー”を示すが、東京五輪で左SBを務めた中山を推す声もある。経験値を鑑みれば、指揮官は長友を選択するようにも映るが、中山が定位置を奪うアピールを見せてくれることにも期待したい。
【ボランチ】
○柴崎 岳(レガネス/スペイン)
◎遠藤 航(シュツットガルト/ドイツ)
〇守田英正(サンタ・クララ/ポルトガル)
○田中 碧(デュッセルドルフ/ドイツ)
 
◎=レギュラー候補 〇=有力 △=バックアッパー

 軸になるのは遠藤で変わらないはず。その相棒はコンディション次第だろうが、9月は未招集だった田中への期待値が高まっており、3月、6月の活動でアピールした守田もいる。ただし、オマーン戦と中国戦で代表復帰を果たし、遠藤と揃って先発した柴崎への信頼度も依然として高いように映る。田中、守田は最終予選初挑戦という点を踏まえても、現状では森保ジャパンで長く組んできた遠藤と柴崎のコンビがファーストチョイスと言えるのではないか。
【中盤2列目】
△原口元気(ウニオン・ベルリン/ドイツ)
※伊東純也(ヘンク/ベルギー)
△浅野拓磨(ボーフム/ドイツ)
◎南野拓実(リバプール/イングランド) 
◎鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)
△三好康児(アントワープ/ベルギー)
〇堂安 律(PSV/オランダ)

◎=レギュラー候補 〇=有力 △=バックアッパー ※=サウジアラビア戦は出場停止

 負傷が伝えられる久保、古橋亨梧がメンバーに入らず。さらに伊東が累積警告でサウジアラビア戦は出場停止と、苦しい台所事情を抱える。そのなかで、ここまでの出場歴から考えれば、サウジアラビア戦は右から堂安、鎌田、南野の並びが予想される。そこに原口、FWと兼任の浅野、トップ下や左サイドもこなす三好が絡んでくるのではないか。

 ただ懸念はフランクフルトで鎌田の調子が上がっていない点。また南野もカップ戦で2ゴールを奪うなどアピールしているが、リバプールでまとまった出場機会を掴めているわけではない。ここ2戦はPSVで先発している堂安の状態を含め、彼らのコンディションがチームの戦い方に大きく影響するだろう。


【CF】
◎大迫勇也(神戸)
△オナイウ阿道(トゥールーズ/フランス) 

◎=レギュラー候補 〇=有力 △=バックアッパー

 今夏にフランス2部のトゥールーズへ移ったオナイウは4試合連続ゴールを奪うなど結果を残している一方、神戸への移籍で7年半ぶりにJリーグに復帰した大迫はリーグ戦4試合で無得点。数字に差は出ているが、森保ジャパンの1トップとして大きな貢献を示してきた大迫の存在感が、チーム内ではやはり大きいはず。指揮官も信頼を寄せているだけに、先発を大迫、ジョーカーとしてオナイウを起用する可能性が高いのかもしれない。また、スピード自慢の浅野を入れる形も考えられる。

構成●サッカーダイジェスト編集部