◆■名古屋グランパス 衝撃の敗戦を糧に、難攻不落の城壁を再び築けるか


【プラス材料】

 衝撃とも言えた川崎フロンターレ戦2連敗を経て、チームが強くたくましくプレーできるか否か。不安要素と大きな期待感が背中合わせで、現在の名古屋グランパスには存在する。


 より堅く、より図太く戦えるようになっているならば、苦杯も良薬となるところだ。しかし、守れることがアイデンティティだったチームが2試合で7失点を食らって、次にどんな90分を生み出すのかは未知数だ。ただ、選手たちは潔く完敗を認めており、その素直さ、正直さが真摯なリスタートを予感させもする。まずはしっかり試合を安定させ、相手の戦い方を封じて自分たちの強みを出す。


 セレッソ大阪はFW柿谷曜一朗、DF木本恭生にとっては古巣対戦となる。そうしたエクストラな力も借りつつ、出直しの名古屋らしい勝利をもぎ取りたいところだ。


【マイナス材料】

 詳報はまだだが、マッシモ・フィッカデンティ監督の現場復帰は今節では難しそうで、指揮官不在というマイナス面は依然としてチームを覆っている。ブルーノ・コンカコーチも“マッシモ流”とのつき合いが長いスタッフだけに大きな穴とはなっていなくとも、フィッカデンティ監督だからこそできる決断や判断、采配がここまでの勝ち点3獲得の作業に占めてきた割合は確かにある。


 こういう時こそ選手たちの自主性や判断力が問われることにもなり、DF丸山祐市、DF吉田豊、MF米本拓司などチームの中心選手たちのコーチングが重要性を増す。“ピッチ上の指揮官”はどれだけいても多すぎることはなく、静かなスタジアムに名古屋の選手の声がけたたましく響くことが現在のチーム状況には不可欠と言えるだろう。


文:今井雄一朗


◆■セレッソ大阪 チーム最多得点者が戦線離脱。新たな得点源の出現が待たれる


【プラス材料】

 前節の“大阪ダービー”は1−1のドロー。先制したものの、VARによるPKから同点に追いつかれて悔しい結果に終わった。それでも、新外国籍選手のセンターバックであるDFチアゴ&DFダンクレーが揃ってセレッソ大阪デビューを飾り、期待以上と言えるパフォーマンスを示したのは明るい材料だ。これにより、センターバックの層は一気に充実している。


 また、ケガ人の復帰もうれしいニュース。攻撃のキーマンであるMF坂元達裕はダービーで先発に返り咲き、6試合ぶりにピッチで躍動した。戦列を離れているMF原川力とFW高木俊幸も復帰間近で、チアゴ、FWアダム・タガート、GKダン・バン・ラムといった新外国籍選手の合流と併せて、今季を戦うメンバーが出揃った。チーム内での競争が激しくなったことを、結果に結びつけていきたい。


【マイナス材料】

 ケガから復帰する選手がいる一方、ダービーでは開幕からゴールラッシュを見せたFW大久保嘉人が負傷。クラブから詳細は明かされていないが、数試合は欠場するはずで、“新たな得点源”の出現が期待される。その筆頭格は現オーストラリア代表のA・タガートだが、コンディション面に不安を残している。


 大久保不在による得点力低下をチーム全体で補えるか。堅守を誇る名古屋グランパスが相手だけに、攻撃陣にはより一層アイデアや創造性、高度な連係プレーが求められる。


 ダービーを含めた直近の5試合は1勝2分2敗と、いまいち波に乗りきれていない。アウェイでの名古屋戦の通算対戦成績は6勝6分14敗と分が悪く、難しいゲームになることは間違いないだろう。復調のきっかけをつかむためにも、チーム一丸となって白星をつかみ取りたい。


文:totoONE編集部