16日に今シーズン限りで退団することを発表していたセビージャに所属するスペイン代表MFヘスス・ナバスだが、18日に一転して契約延長に至ったことがクラブ公式サイトで発表された。


 現行契約が今季限りとなっていたJ・ナバスは、16日に今季限りで退団することを発表。スペインメディア『マルカ』によると、自らの精神的疲労や38歳という年齢面とそれに伴うコンディション面、さらにはセビージャの財政状況などから新契約がなかなか提示されなかったことに不信感を抱いたことなどが、退団理由に挙げられていた。


 しかし、これらの報道から改めて同選手と話し合いを行ったセビージャは、クラブ内での役職に就く前に選手契約を2024年12月31日まで延長することで合意に達したことを発表した。なお、契約満了後はクラブ内の役職で終身雇用されることも明らかになっている。


 退団から一転して契約延長に至ったJ・ナバスはクラブ公式サイトで「会長の提案に答えるのに1分もかからなかった。僕はここで引退したい。大好きなクラブで続けられることを嬉しく思う」と喜びを語りながら、次のように続けた。


「僕が会長に伝えた願いはチームを支えるために移行期間として12月までプレーを続けることだった。そうしてずっと夢見てプレーしてきた夢を終えて靴を脱ぐことになる。プロサッカー選手としての最後の数カ月は給料を受け取らない。代わりにそのお金は会長と合意した財団に寄付されることになる。それが僕の決断だ。ファンたちにはすべてを知っていて欲しい」


 J・ナバスは1985年11月21日生まれの現在38歳。スペイン南部のアンダルシア州セビージャ県にある基礎自治体のロス・パラシオス・イ・ビジャフランカ出身で、16歳で地元最大のビッグクラブであるセビージャのカンテラに入団した。2003−04シーズンのラ・リーガ第12節エスパニョール戦でトップチームデビューを飾ると、翌シーズンからは主力に定着し、スペイン屈指のウインガーとして名を馳せた。


 2013年夏にはマヌエル・ペジェグリーニ新監督(現:ベティス)からの誘いを受け、マンチェスター・シティへ完全移籍。ペジェグリーニ体制下では右ウイングの主力として起用され、ジョセップ・グアルディオラ監督の就任後は右サイドバックとしてもプレー。4シーズンの在籍で公式戦通算183試合出場8ゴール35アシストを記録した。


 2017年夏よりセビージャへ復帰。右ウイングだけでなく、直近の数シーズンはサイドバックとしても安定したパフォーマンスを見せ、2018−19シーズンからはキャプテンを務めた。セビージャに在籍した17シーズンで公式戦通算688試合に出場しているが、これはセビージャの歴代最多出場記録だ。39ゴール119アシストを記録した。同期間ではヨーロッパリーグ(前身大会のUEFAカップを含む)を4回、コパ・デル・レイを2回、UEFAスーパーカップを1回、スーペルコパ・デ・エスパーニャを1回と、合計8つのトロフィーを獲得したが、これもセビージャに在籍した選手としては歴代最多の数字だ。


 また、セビージャに在籍していた2009年11月にはスペイン代表デビューも飾っており、“ラ・ロハ”が優勝を飾ったFIFAワールドカップ南アフリカ2010やEURO2012にも出場。これまでに国際Aマッチ通算で51試合出場5得点を記録している。今年3月のインターナショナルマッチウィークでも招集を受けており、今夏のEURO2024に出場する可能性も残されている。