カリアリは21日、クラウディオ・ラニエリ監督との双方合意により、今シーズン限りで退任することを発表した。


 現在72歳のラニエリ監督は、1986年の現役引退後から監督キャリアを歩み始め、1988−89シーズンから90−91シーズンにかけてもカリアリを率いたことがある。クラブをセリエCからセリエAへと2年連続の昇格に導き、指導者としての評価を高めた。


 その後はナポリ、フィオレンティーナ、バレンシア、アトレティコ・マドリード、チェルシー、パルマ、ユヴェントス、ローマ、インテル、モナコ、ギリシャ代表を指揮。2015年夏にレスターの監督に就任すると、1年目には元日本代表FW岡崎慎司らとともに奇跡のプレミアリーグ優勝を果たした。


 2017年にレスターを去った後は、ナント、フルアム、ローマ、サンプドリア、ワトフォードを率いた。2022年1月にワトフォードを去ってからはフリーとなっていたが、2023年1月にカリアリの指揮官に復帰を果たした。


 7シーズンぶりにセリエBで戦っていたカリアリはセリエB第18節終了時点で勝ち点「22」の14位に位置していたが、ラニエリ監督がシーズン途中に就任したことで、最終的には5位で終了。昇格プレーオフの末に1年でのセリエA復帰を果たした。


 2シーズンぶりのセリエAとなった今シーズンは開幕から9試合未勝利(3分け6敗)となるなど最下位に位置している時期もあったが、第37節終了時点で8勝12分け7敗の勝ち点「36」で15位とし、最終節を前にセリエA残留が決定している。


 残留へと導いたラニエリ監督は2025年6月30日までカリアリと契約を残していたが、23日に行われるセリエA第38節のフィオレンティーナ戦を前に今シーズン限りでクラブを離れることが明らかになった。


 なお、イタリアメディア『スカイスポーツ』やイタリアメディア『ジャンルカ・ディ・マルツィオ』などでは明確はされていないものの、カリアリを離れるラニエリ監督はサッカー界から一歩離れることが予想されており、監督業から引退する可能性が報じられている。