バルセロナを率いるシャビ・エルナンデス監督の解任時には、多額の違約金が発生するようだ。21日、スペイン紙『アス』が『ラ・ヴァングアルディア』の記事を引用して伝えている。


 1月27日に行われたビジャレアル戦での敗戦後に、「この状況は方向転換に値するものであり、クレとしてこの状況を続けることはできない」と今シーズン終了後の退任を表明していたシャビ監督。だが、今シーズン開幕から不安定な戦いぶりを露呈していたクラブは、この発言以降の公式戦13試合で無敗を記録するなど復調を遂げることに。チャンピオンズリーグでの準々決勝敗退や“エル・クラシコ”での敗戦があったものの、ジョアン・ラポルタ会長やデコSD(スポーツディレクター)らクラブ幹部はシャビ監督の続投を希望し、4月25日にバルセロナは公式会見にて同監督が来シーズンも引き続き指揮を執ることを発表した。


 しかし、今月16日に行われたアルメリア戦の前日会見で、シャビ監督が「25年前とは違うんだ。前は監督がこの選手とこの選手が欲しいと言えば補強できた。けど、今のバルセロナはファイナンシャル・フェアプレー(FFP)の問題を抱え、他のクラブとは違う状況にいる」と述べ、「バルサには時間と安定が必要だ」とサポーターに忍耐を求めたことがラポルタ会長の逆鱗に触れた模様。複数の現地紙は、同クラブのフロント陣が一転してシャビ監督の解任を決断したと報じていた。


 そんななか、同紙によると2025年6月まで契約を結んでいるシャビ監督とスタッフ陣を解雇するためには、合計1500万ユーロ(約25億円)の契約解除金が必要となり、そのおよそ半分がシャビ監督に支払われる様子。バルセロナ側の望みは、強い“クラブ愛”を持つ同監督が違約金の一部受け取りを放棄することであり、最終的に総支出を合計700万ユーロ(約12億円)に抑えることを希望しているという。