EURO2024・グループE第1節が17日に行われ、ベルギー代表とスロバキア代表が対戦した。


 ベルギーは3大会連続7度目のEURO出場。予選ではオーストリア代表、スウェーデン代表などと同居したグループFを6勝2分無敗で駆け抜け、本大会行きを決めた。直近2大会は大きな期待を受けながらもベスト8敗退という不本意な成績に終わっている。ケヴィン・デ・ブライネ、レアンドロ・トロサール、ジェレミー・ドクらビッグクラブで活躍する選手を擁し、初の欧州制覇を目指す。


 対するスロバキアはチェコ・スロバキア時代を除くと3大会連続3度目のEURO出場。予選グループJでは7勝1分2敗・勝ち点「22」という成績を残し、ポルトガル代表に次ぐ2位で本大会への切符を手にしている。目指すのは2016年大会以来となるグループステージ突破だ。


 開始早々の3分にベルギーが決定機を創出。右サイドでボールを受けたドクがスピードに乗ったドリブルで敵陣ボックス内まで持ち運ぶ。中央への折り返しにデ・ブライネが飛び込み、こぼれ球にロメル・ルカクが反応したが、GKマルティン・ドゥブラフカの好守に阻まれた。対するスロバキアは7分、敵陣ボックス内でドクのパスミスを拾ったイヴァン・シュランツが後方へフリック。ユライ・クツカのシュートはGKクーン・カステールスにセーブされたが、こぼれ球をシュランツが押し込み、先制に成功した。


 ミスから失点を喫したベルギーは反撃を試みも、なかなか思うような形でボールを前進させることができない。21分にはデ・ブライネがGKドゥブラフカに猛然とプレスをかけ、ボールを拾ったトロサールがミドルシュートを狙うも枠を外れてしまう。こう着状態が続くなか、40分にはスロバキアに決定機。巧みなパス交換で右サイドを突破すると、クツカのクロスにルカーシュ・ハラスリンがダイレクトで合わせたが、枠を捉えた強烈なボレーシュートはGKカステールスのスーパーセーブに阻まれた。


 ピンチを凌いだベルギーはその直後、ヤニック・フェレイラ・カラスコのロングフィードにルカクが抜け出すも、最後の局面でシュートを打つことができず。前半はこのまま1−0で終了した。


 後半に向け、ベルギーはトロサールとドクのポジションを入れ替え。攻勢を強めると、56分にはトロサールのスルーパスを受けたルカクが右足を振り抜き、GKドゥブラフカを強襲。直後にはトロサールの右からのクロスをアマドゥ・オナナが頭で折り返し、ルカクが滑り込みながら合わせてネットを揺らす。同点かと思われたが、VARによるチェックの結果、オフサイドの判定で得点は認められなかった。


 59分、デ・ブライネの縦パスをルカクが落とし、トロサールがミドルシュートを放つもGKドゥブラフカがセーブ。62分には左サイドを突破したドクがグラウンダーのクロスを送り、ゴール前のこぼれ球をヨハン・バカヨコが押し込みにかかったが、ダヴィド・ハンツコのブロックに阻まれ得点とはならない。決定機を逃したベルギーはその後もデ・ブライネを起点に攻め続けるも1点が遠く、試合は終盤に突入する。


 迎えた86分、途中出場のロイス・オペンダが敵陣右サイドでロングフィードを収め、ドリブルで深い位置まで侵入しマイナス方向へ折り返すと、待ち構えていたのはルカク。ダイレクトシュートでネットを揺らすも、オンフィールドレビューの結果、オペンダにハンドの反則があったとして得点は取り消しとなった。


 試合はこのまま終了し、スロバキアが1−0の完封勝利を飾った。次節、ベルギーは22日にルーマニア代表と、スロバキア代表は21日にウクライナ代表と対戦する。


【スコア】

ベルギー代表 0−1 スロバキア代表


【得点者】

0−1 7分 イヴァン・シュランツ(スロバキア代表)


【スターティングメンバー】

ベルギー代表(4−2−3−1)

GK:カステールス

DF:カスターニュ、ファエス、デバスト、カラスコ(84分 オペンダ)

MF:マンガラ(57分 バカヨコ)、オナナ、ドク(84分 ルケバキオ)、デ・ブライネ、トロサール(74分 ティーレマンス)

FW:ルカク


スロバキア代表(4−3−3)

GK:ドゥブラフカ

DF:ペカリーク、ヴァヴァロ、シュクリニアル、ハンツコ

MF:クツカ、ロボツカ、ドゥダ(90+4分 オベルト)

FW:シュランツ(81分 ジュリシュ)、ボジェニーク(70分 ストレレツ)、ハラスリン(70分 スソロヴ)