マルセイユは29日、ロベルト・デ・ゼルビ氏が新監督に就任したことを正式発表した。なお、契約期間は2027年6月30日までとなる3年契約を締結したことが明らかになっている。


 マルセイユは2023−24シーズンをマルセリーノ・ガルシア・トラル元監督(現:ビジャレアル)の下でスタートしたが、ウルトラス(応援団体)の脅迫騒動により、リーグ・アン開幕からわずか5試合(2勝3分)で辞任。その後任として、昨年9月にジェンナーロ・ガットゥーゾ氏が就任したものの、成績の低迷により今年2月に解任された。その後、ジャン・ルイ・ガセット氏が指揮官に就任し、最終的にはリーグ・アンで8位、ヨーロッパリーグ(EL)はベスト4という成績でシーズンを終えたが、新シーズンからはデ・ゼルビ氏が指揮を執ることとなった。


 現在45歳のデ・ゼルビ監督は、母国のフォッジャやパレルモ、ベネヴェント、サッスオーロ、シャフタールの指揮官を歴任。その後、2022年9月にブライトンの指揮官に就任し、就任直後は苦戦したものの、チームに戦術が浸透すると勝ち星を積み重ね、初年度は6位でシーズンを終えてクラブ史上初の欧州大会出場権獲得に導いた。


 2年目の2023−24シーズンは、ヨーロッパリーグ(EL)との“二足の草鞋”を履くなかで主力にケガ人が続出。初のELでの戦いはグループステージを突破したものの、ベスト16で終わり、プレミアリーグでは最終的に12勝12分け14敗の勝ち点「48」で11位に終わり、シーズン終了間際に今季限りで退任することが発表されていた。


 すでに新監督就任の基本合意に達していたなか、就任が正式決定したことを受け、デ・ゼルビ監督はマルセイユのクラブ公式サイトで以下のように意気込みのコメントをしている。


「マルセイユに加わることができてとても嬉しく思っている。クラブに加わりたいと強く望んでいた。マルセイユを取り巻く歴史と名声、そのサポーターの情熱と熱意、フランク(・マコート)、パブロ(・ロンゴリア)、メディ(・ベナティア)が私に示してくれた真剣さと熱意は、この刺激的な挑戦に乗り出すという私の決断の決定的な要因になった。今度はマルセイユの監督としてオレンジ・ヴェロドロームのベンチに座って、マルセイユが相応しい位置を取り戻す手伝いをするのが待ちきれない」