昨年は栗原陵矢と周東佑京が大ブレイク

2020年のソフトバンクは「年男」が大活躍だった。1996年生まれの24歳コンビ、栗原陵矢と周東佑京がブレイクし、一気にレギュラーを掴んだのだ。

栗原は自身最多の118試合に出場して、107安打、17本塁打、73打点はいずれもチーム2位となる成績を残した。また巨人との日本シリーズでは、14打数7安打で打率5割をマーク。シリーズのMVPに選ばれ4年連続の日本一に大きく貢献した。

周東も10月に世界新となる13試合連続盗塁を記録するなど、シーズン50盗塁で自身初のタイトルを獲得。長年レギュラー不在となっていた、二塁のポジションに定着した。

そして、今年もソフトバンクには期待の年男たちが目白押しだ。その中で、投手、野手1名ずつをピックアップした。

大卒2年目・柳町達は外野のレギュラー奪取へ

まず、野手では1985年生まれにはグラシアル、1996年生まれでは2019年ドラ2の海野隆司ら期待の若武者がたくさんいるが、ここでは大卒2年目の外野手・柳町達に注目したい。

2019年ドラフトで支配下では最下位となる5位での指名となったが、慶応大学では1年春からレギュラーとして活躍。六大学では史上33人目となる通算100安打を達成した稀代のヒットメーカーだ。

2020シーズンはルーキーながら開幕一軍入りを果たすも、わずか6試合、1打席のみの出場機会しか得られず二軍落ち。早々にファームが主戦場となった。しかし、二軍では持ち前の打力を発揮し、打率/出塁率/長打率が.295/.439/.378の好成績。シーズン終盤には一軍スタメンの機会も得てプロ初安打を放つなど、順調な1年目を過ごした。

今年はレギュラー奪取を狙いたいところだが、ネックとなるのはポジションだ。ソフトバンクの外野陣は、柳田悠岐を筆頭にグラシアル、栗原、バレンティン、上林誠知と非常に層が厚く、選手起用によっては中村晃も回ってくる可能性がある激戦区。レギュラーを獲得するのは至難の業だ。

プロ入り2年目とは言え、出場機会はそう多く回ってこないだろう。数少ないチャンスをものにし、飛躍の年としたい。

奪三振マシーン・杉山一樹がさらなる進化目指す

投手は96年生まれの人材が豊富だ。15年ドラ1の高橋純平、昨年中継ぎとして40試合に登板した泉圭輔、プロ初勝利を含む4勝を挙げた笠谷俊介ら、既に一軍戦力として活躍している投手も多くいる。その中でも注目したいのが、昨年終盤に大器の片鱗を見せた杉山一樹だ。

昨年は9月末に2度目の一軍登録をされると、10月は中継ぎとして8試合に登板。10.2イニングを投げ、投球回を上回る14奪三振を記録した。193cmの長身から放たれるストレートは最速157キロをマークし、打者をねじ伏せる投球はまさに圧巻だ。

シーズントータルでは11試合に登板し、16.2イニング、22奪三振、防御率2.16の成績を残した。K%(奪三振/対戦打者)は31.9%、BB%(与四球/対戦打者)が8.7%と、フォアボールを出さず、三振に斬って取る、まさに理想的な投球を披露していた。

ただし、被打率は意外にも.246と、その投球内容からすると高めの数字となっている。ちなみに、杉山と同じく年男となる中継ぎ・泉の被打率は.222、昨年の新人王で160キロ超の直球を武器とする西武・平良海馬は.129とその差は歴然だ。

そのあたりは本人も自覚しているようで、このオフは投球の幅を広げるため、チームのエース千賀滉大からカットボールを学んでいる。未完の豪腕がさらなるレベルアップを図り、今年は勝利の方程式入りを狙う。

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