日本人の半数は自分の体型に自信がない

テレビやスマホで見るアスリートの筋肉質な体や引き締まった体に魅了された経験がある人も多いのではないだろうか。また、彼ら彼女らの体型と比べて、自身の体型に自信が持てないと悩む人も少なくないだろう。

アサヒグループホールディングスが15〜65歳までを対象に行った体型に関するWEB調査では、1000人の回答のうち、おおよそ半数は自身の体型に「自信がない」「あまり自信がない」と答えている。

理想の体型を手に入れるためには、筋トレや有酸素運動などのトレーニングを上手く組み合わせることが必要となるが、行うトレーニングの順番を間違えると、効果が薄れることをご存じだろうか。

理想の体型を手に入れるために、トレーニングが無駄にならないよう正しいトレーニング順を確認したい。

筋トレからの有酸素運動はダイエット効果を20%向上させる

太った体を引き締めるダイエット目的でトレーニングを行う場合は、筋トレを行った後に有酸素運動を取り入れたい。

筋トレを先に行うと体内で「成長ホルモン」が分泌される。成長ホルモンは別名「痩せホルモン」と呼ばれ、基礎代謝を増加させ、脂肪の分解を促進させる効果を持つ。筋トレにより脂肪が燃焼されやすい状態で有酸素運動を取り入れることで、普段よりも多くの脂肪を燃焼させることができる。

東京大学の石井教授は筋トレを行ってから60分の有酸素運動を行なった結果、脂肪の燃焼代謝が20%以上も向上したことを報告している。同じ有酸素運動を行ったとしても、事前に筋トレを行ったか、行ってないかの違いによって脂肪の燃焼量が変わるのだ。

1度のトレーニングでは20%の違いかもしれないが、 半年や1年間という長期スパンで見るとかなりの違いが現れる。

有酸素運動前の筋トレは、腕立て伏せやスクワットなど自重によるトレーニングを休憩を挟みながら10〜20分ほど取り入れるとよい。 対して、有酸素運動を行ってからの筋トレは、「痩せホルモン」である成長ホルモンが分泌されず脂肪の燃焼効率が低下する。ダイエット目的のトレーニングの場合、脂肪の燃焼効率を高める「筋トレ→有酸素運動」の順番でトレーニングを行うと良いだろう。

筋肉増加目的の場合は筋トレ後3時間以上あけて有酸素運動を

筋肉の増加目的の場合も筋トレを行った後に有酸素運動を取り入れたい。

全米スポーツ医学協会のエリック・ボウリング氏によると筋トレのみ、有酸素運動後の筋トレ、筋トレ後の有酸素運動の3種類のトレーニング効果を比較した結果、有酸素運動後の筋トレは扱える重量が低下したことを報告している。これは有酸素運動による疲労が原因とされ、扱える重量が低下すると筋肉にうまく負荷がかけられず筋肉の発達に悪影響を及ぼすのだ。

また、有酸素運動はたんぱく質の合成を抑制させる働きがあるため、筋トレの前は軽いストレッチ程度にして、有酸素運動を取り入れないように注意すべきだ。

加えて、筋トレ後に有酸素運動を行うタイミングも重要となる。筋トレ直後の有酸素運動はたんぱく質の合成を阻み、筋トレの効果が薄れてしまう。

筋トレ後に有酸素運動を取り入れるタイミングとしては、筋トレ後3時間経過してからであれば、たんぱく質の合成が十分に進んでおり、有酸素運動による筋肉増加へ負の影響はなさそうだ。

ダイエット目的の場合も筋肉の増加目的の場合も、トレーニングは筋トレから先に行った方がいい。ちょっとした違いかもしれないが、長期間で見たときに体の変化に大きな違いが現れる。正しい順番でトレーニングを行い、効率的に体を鍛えたい。

《ライタープロフィール》
近藤広貴
高校時代にボクシングを始め、全国高校総体3位、東農大時代に全日本選手権3位などの成績を残す。競技引退後は早稲田大学大学院にてスポーツ科学を学ぶ。現在は母校の教員としてボクシング部の指導やスポーツに関する研究を行う傍ら、執筆活動を行っている。

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