勝機到来!マカオンドール

2021年5月8日(土)に中京競馬場で行われる第69回京都新聞杯。トライアルではないし、いつもの京都競馬場でもないが、ダービーを予想するにあたって避けては通れないレースなのは確か。青葉賞やプリンシパルSもそうだが、ダービーにおいてこれらの出走馬が皐月賞組相手に通用するのかどうか、見極めが大事になってくる。

そんな競馬の祭典・ダービーも気になるところだが、まずは目の前の京都新聞杯。データをきっちり分析し、好走パターンに当てはまる馬を見つけていきたい。

京都新聞杯出走馬の所属別,ⒸSPAIA

先週は青葉賞、そして今週はプリンシパルS。東京競馬場では京都新聞杯と似たような条件のレースが2つ組まれている。ここ10年で美浦所属馬が6頭しか出走していないのは、その関係もあるだろう。最高着順は2011、2018、2019年の4着。善戦はしているものの、馬券には絡んでいない。ダービー出走に色気を持っている関東馬は、やはり輸送のリスクが少ない地元を選択することが多いようである。

昨年は皐月賞組が勝ったが……

京都新聞杯出走馬の前走クラス,ⒸSPAIA

京都新聞杯出走馬の前走,ⒸSPAIA

昨年は皐月賞組のディープボンドが勝利。やはりGIを経験した馬は違うなと思ったものだが、これまで12頭が出走した皐月賞組で、勝ったのは昨年のディープボンドだけ。2着も1回で、あとはすべて着外。皐月賞を使ったというだけで人気する傾向にあるので、妙味を考えると消す選択肢もなくはない。

皐月賞組の成績が期待値ほどでないとすれば、どのレースを使ってきた馬が活躍しているのだろうか。最多の2勝、2着も2回記録しているのが「はなみずき賞」(阪神・1勝クラス)なのだが、残念なことに2018年以降はこの名前のレースは行われていない。そのほかで注目レースとなると、同じく2勝を挙げている毎日杯組と大寒桜賞(中京・1勝クラス)。特に大寒桜賞組は【1-0-1-0】で、出走してきた2頭とも馬券に絡んでおり、また出世レースとしても知られている。今年もここを経由してきた馬には注意が必要だ。

逆に結果が出ていないのは新馬、未勝利を勝ってきた組。30頭出走して3着以内がゼロでは厳しいといわざるを得ない。またオープン組からも勝ち馬が出ておらず、特にリステッド格付けのオープンは出走した5頭とも圏外。大きな割引が必要だろう。

京都新聞杯出走馬のローテーション,ⒸSPAIA

皐月賞から京都新聞杯へ出走すると中2週のローテーションとなる。中2週で挑んできた馬は、皐月賞組も含めて【3-3-0-32】。可もなく、不可もなくといったところか。好成績を挙げているのは大寒桜賞や毎日杯組が含まれる中5週。また、中1週の成績も【2-1-0-15】で、強行軍を思えば立派な数字だろう。

京都新聞杯出走馬の生産者,ⒸSPAIA

今年も好調な社台グループ。このレースも生産者1、2位が社台グループなのだが、1位の社台ファームが4勝、勝率23.5%、連対率35.3%に対して、ノーザンファームは2勝、勝率4.9%、連対率17.1%。ノーザンファームが悪いというより、社台ファームと相性が抜群といった方がよさそう。

京都新聞杯出走馬のプラスデータ,ⒸSPAIA

京都新聞杯出走馬のマイナスデータ,ⒸSPAIA

最後に、京都新聞杯におけるプラスとマイナスデータを少々。プラスデータは1つだけで、キャリア5戦、または8戦の馬の好走が目立っている。

一方、マイナスデータは結構多い。まずは馬体重で、当日に500キロ以上で出走した馬は20頭出走して連対した馬はいない。ただし、今年は京都よりパワーが必要とされる中京競馬場で行われるので、このデータをどう扱うか悩むところ。続いて前走3着、もしくは5着だった馬で、24頭すべてが連対を外している。前走2着馬だった8頭からも勝ち馬は出ておらず、2着馬が1頭だけ。同じ掲示板に載った組でも、前走1、4着馬の成績がいいのとは対照的だ。最後に前走で逃げた馬。これも16頭がすべて着外。ちなみに、本番で逃げた馬は【0-1-0-9】。ただ、これも例年と競馬場が違うので何ともいえないところ。

明暗が分かれた大寒桜賞組

京都新聞杯の好走、凡走パターンが見えてきたところでまとめに入る。まず好走確率の高いデータはA「大寒桜賞組」B「中1週、または中5週」C「社台ファーム生産」D「キャリア5戦、もしくは8戦」の4つ。

凡走確率の高いデータはE「美浦所属」F「前走が新馬or未勝利戦orオープン(リステッド)」G「前走3着、もしくは5着」、マイナスだが扱いが難しいデータはH「皐月賞組」I「当日馬体重500キロ以上」J「前走で逃げた馬」となる。

今回のプラスデータで注目したいのは「大寒桜賞組」。このレースの1、3、5着馬が登録しているが、前走着順のデータでは前走1着が勝率約10%あるのに対して、前走3、5着馬は勝率も連対率も0%。2012年の1着馬トーセンホマレボシも、大寒桜賞を勝っての参戦だった。今年の大寒桜賞1着馬はマカオンドール。好走馬の多いキャリア8戦馬でもあり、かつマイナスデータはなし。今回はいつもよりマイナスデータの項目が多いので、それをかいくぐっただけでも立派。そのうえにプラスデータが3つ。文句なしの本命だ。

大寒桜賞組の3着馬ワイドエンペラー、5着馬アナレンマはともにマイナスデータがG「前走着順」だけ。相手候補には入れておきたい。ワイドエンペラーに関しては、あと6キロ体重が増えると連対率0%のI「当日馬体重500キロ以上」に引っかかるが、上記でも書いたように今年は中京開催。無条件で消すわけにはいかないか。

大寒桜賞と同様に相性のいいのは毎日杯。ここからは良血ルペルカーリアが参戦。これも目立ったマイナスデータはなく有力候補の1頭だが、前走の馬体重が500キロちょうど。ワイドエンペラー同様、当日に500キロを切った方が安心して買える。

皐月賞組のディープモンスターの扱いが難しい。上位人気になるのは間違いなく、文中で書いたように妙味は「消し」なのだが、ディープモンスター自体はほかにマイナスデータを持たない。今回はそれだけで貴重な存在なので、最後に付け加えておく。

いずれにせよ、混戦だった先週の天皇賞(春)と違って、マカオンドールが頭一つ抜けている印象。データ的には相手探しの一戦となっている。

◎マカオンドール
〇アナレンマ
▲ワイドエンペラー
△ルペルカーリア
×ディープモンスター

《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて地方競馬を中心に予想・記事を執筆中。
緊急事態宣言の影響もあって、家で仕事をする時間が増えています。仕事柄、これまでゴールデンウィークの恩恵にあずかったことはほぼないのですが、昨年、そして今年と在宅。仕事さえなければゴールデンウィーク気分なんですが(笑)。


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