川崎から移籍した元日本代表・辻直人

開幕してから2週で3勝1敗と好スタートを切った広島ドラゴンフライズ。目玉の新加入選手は元日本代表のシューター、辻直人だ。

川崎ブレイブサンダースから移籍し、先週の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ第1戦ではスリーポイントシュート8本中7本成功、27得点という大爆発でチームを牽引している。

京都・洛南高から青山学院大というエリートコースで宇都宮ブレックスの比江島慎の1学年先輩に当たる辻。川崎でのキャリアから一転、広島で一から強豪チームを作るという仕事にかじを切った辻の動向から目が離せない。

三遠との第1戦でアシスト量産

三遠ネオフェニックスを迎えて戦った10月16日の第3節第1戦。昨年は西地区9位と10位に沈み苦しんだ両チームだったが、ともに大型補強を敢行してまったく違うチームに生まれ変わっている。試合前の時点で広島が3勝1敗、三遠が2勝2敗で続き、昨年とは違った戦績になりそうな予感がプンプンしている。

迎えたこの試合、三遠がジャスティン・ノックス、エリアス・ハリスの外国人コンビの得点でリードしたが、広島も昨年レバンガ北海道で得点王に輝いたニック・メイヨの3ポイントシュートで追いすがる。

ノックスがファウルをもらったが、広島は2019年から在籍するグレゴリー・エチェニケが絶好調でインサイドで得点を量産。前京都ハンナリーズの寺嶋良も調子が良く、3ポイントシュートから立て続けにゴール下へドライブのシュートを記録し点差を広げた。

第2Qに入ると三遠は杉浦佑成のレイアップ、ノックスのゴール下と立て続けに得点。メイヨの3ポイントシュート、ジャンプシュートで広島は引き離すものの、ハリスの大活躍と極めつけは若きシューター、松脇圭志の3ポイントシュートが決まり、3点差まで詰めた。

辻はまったく目立たず、前半は無得点。しかし寺嶋だけでなくメイヨ、チャールズ・ジャクソン、川崎で辻と一緒だった青木保憲、船生誠也と新戦力が目白押しの広島にあって、辻だけが切り札というわけではなかった。

辻も得点を意地でも狙いに行くという感じではなく、同じく得意のパス力でアシストを量産。前半だけでチーム1位の4アシストを記録していた。好調の他の選手を敢えて生かす方に力を注いだように見ていて思えた。

戦力的にバランス取れている広島

第3Q、メイヨが2ポイントシュートを重ね、広島がリードを広げると、三遠もハリスのシュートを立て続けに決めて追いすがる。

ここで主役の座を奪ったのはトーマス・ケネディだった。3ポイントシュートを連発させ、後半だけで5本の3ポイントシュートを成功させた。第3Q以降、点差を広げる上で貴重な活躍となった。

第4Qに入ると、またもエチェニケのシュートで得点を加える広島。残り6分、得点が63対57のシーンで満を持して辻がコートに入る。ここで辻はジャクソンへ絶妙のパスを通し得点を決め、メイヨにもパスをして相手の反則を誘った。

三遠も津屋一球の3ポイントシュートで何とか追いすがるが、最後も好調の寺嶋が得点を重ね、最終的には76対67として試合を締めくくった。辻は最終的に6アシスト。チーム1位の記録で得点だけではないところを見せた。

広島は見事な横綱相撲で三遠を下し、B1リーグ西地区の1位タイの座を確保した。混戦が続く西地区で戦いをリードする貴重な勝ち星を手に入れた。

広島の強さが本物なのか、興味を持って試合を観戦したが、辻が唯一人の目玉選手というわけではなく、他の新加入選手を辻が生かす役割を果たしたところに広島の実力の高さが垣間見えた。

外国人選手は昨年も在籍したケネディ、エチェニケが健在で、戦力として良いバランスが取れていた。今後、強豪チームとの対戦も組まれている広島だが、その存在は非常に興味深いと思わされた。

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