17日の名古屋D戦は5点差で折り返すも…

昨季B1リーグ東地区で4位に入りチャンピオンシップに進出した富山グラウジーズ。前田悟、岡田侑大、橋本晃佑、松脇圭志という若手日本人選手を移籍で失ったが、松井啓十郎、小野龍猛、晴山ケビンというベテランシューターを加え、充実した戦力を維持していると思われた。

しかしB1リーグ西地区に移った今季、苦戦が続き、なかなか勝ち星をあげることができない。10月16日の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦までで0勝5敗。トンネルを抜け出すことができるのか、注目が集まった。

先発を3人入れ替え、ブライス・ジョンソン、水戸健史、ドワイト・ラモスを起用して迎えた10月17日の名古屋D戦。Bリーグ1年目から富山に在籍するベテラン、宇都直輝のジャンパーで幕を開けた。エースのジュリアン・マブンガのジャンパー、ジョシュア・スミスのゴール下シュートを重ね、本来の点を取るべきスター選手が順調に活躍していく。

しかし名古屋は得意の3ポイントシュートをこの日も徹底して狙いに行き、須田侑太郎、昨季の3ポイント王・狩野祐介、張本天傑が3ポイントを決めて有利に試合を展開し、第1Qで26対15とリードを奪う。

第2Qに入ると富山がスミスのゴール下シュート、ラモスのドライブシュート、3ポイント、松井や晴山の3ポイントで追いすがり、今日先発起用された水戸の立て続けのシュートも決まって5点差で折り返すこととなった。

結局、大敗で西地区最下位

しかし第3Qに入ると名古屋Dがコティ・クラーク、レイ・パークスジュニア、伊藤達哉のゴールラッシュで一気に点差を広げ、前日に続いて72対53と大量得点差をつける。

第4Qに入ってもその流れは変わらず、富山の上澤俊喜の連続3ポイントシュート成功はあったものの、パークス、クラークらの勢いは止まらず、最後はエースポイントガードの齋藤拓実が3ポイントシュートを決めて富山の息の根を止め、99対74で大勝した。

マブンガも第4Q終盤に3ポイントシュートを決めるなど随所に非凡な能力を見せたが、個人技だけでは名古屋Dのチームを打ち崩すことはできず、敗れている。これで0勝6敗とB1リーグ西地区の最下位に沈み、序盤戦とは言え今後の戦いに暗雲が立ち込めている。

消えているマブンガの持ち味

富山の最大の課題は、マブンガがボール運びもできるあまり、点取り屋の役割だけでなくポイントガードの役割も任せている点だろう。第1Qの後半からポイントガードの宇都はベンチに下がり、マブンガにポイントガードをさせていた。そこから持ち味であるスミスとのコンビネーションで点を取った場面もあったが、その結果としてマブンガの点を取る持ち味が消えてしまっていることは否めない。

先週チームに合流し、前日より戦線に参加して28分47秒、この日も先発して28分37秒と長いプレータイムを得ているラモスもボールを運ぶ力があるがゆえ、点取り屋に徹せない難しさが垣間見えた。

最終的にマブンガはチーム2位の11点を記録。しかし20点以上を稼ぐことが普通だった昨季の活躍ぶりを思い起こすと、物足りなさは感じてしまう。一方でアシスト数もチーム1位の7アシスト。能力が高いがゆえの悩みがこの数字からも見て取れる。

富山には宇都という絶対的なポイントガードが在籍している。宇都を中心としたチーム作りを徹底し、マブンガにはゴール前でシュートを狙うことに専念させることが肝要ではないだろうか。

また松井、小野、晴山という新加入のベテラントリオを活用できていないことも目についた。3ポイントシュートが今年のチームの強みと思われるので、積極的に狙わせることが必要だ。

アウトサイドでのシュートがゴール前でスミス、マブンガの負担を軽減することにもつながる。アウトサイドシュートの強化が今後の富山にとって必要なことだろう。

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