能見篤史が加入初年度から26試合に登板

プロ野球の補強手段のひとつに他球団を自由契約となった選手の獲得がある。昨シーズン、パ・リーグを制したオリックスも能見篤史(前阪神)が同年からコーチ兼任で加入し、戦力となった。

昨シーズンの能見は開幕から一軍登録されると複数回の昇降格がありながらも、中継ぎとして26試合に登板。0勝0敗、2セーブ、5ホールド、防御率4.03の成績を残した。2セーブが示すとおり、平野佳寿が不在時には抑えも務めた。

また、日本シリーズでは結果的に最後の試合となった第6戦で3番手として登板。1-1の延長11回からという痺れる場面だったが村上宗隆を左飛に打ち取り、ワンポイント起用にも見事に応えた。

若い投手たちへの助言を行っている報道が多くなされていることからもわかるとおり、コーチとしても選手たちからの人望を集めている。もちろん球団の評価も高く、2年目となる今シーズンも契約を更新した。

この能見のようにオリックスが獲得した他球団を自由契約となった選手は、加入後にどのような成績を残してきたのだろうか。2005年以降で振り返ってみたい。

成瀬善久は復活できず

オリックスが獲得した主な自由契約の投手,ⒸSPAIA


能見と同じく投手を見ると2019年に成瀬善久(前ヤクルト)を獲得した。ロッテ時代に5度の2桁勝利を挙げた成瀬だが、ヤクルトでは4年でわずか6勝。2018年は一軍登板もなかった。オリックスに加入後は、6試合(先発4試合)に登板するも0勝1敗、防御率7.32と振るわず、1年で再び自由契約となった。

2014年には2010年の新人王・榊原諒(前日本ハム)を迎え入れた。育成契約での加入となったが7月に支配下登録されると11試合の登板で防御率1.80と好成績を残し、翌年の契約も勝ち取っている。しかし2015年は7試合の登板で0勝1敗、防御率9.00と結果を残せなかった。故障もあったためこの年限りで退団し現役を引退した。

2013年には平井正史(前中日)、2011年には小林雅英(前巨人)と実績のある中継ぎを獲得した。11年ぶりの古巣復帰となった平井は加入初年度に21試合に登板し2ホールド、防御率2.21と活躍。しかし2014年はわずか1試合のみの登板に終わり現役を引退している。

日米通算234セーブの実績を誇っていた小林は、6試合の登板で防御率13.50と結果を残せず、同年限りで現役を引退した。小林と平井は現役を引退後、そのままオリックスでコーチに就任している。

野手では清原和博が加入初年度に11本塁打

オリックスが獲得した主な自由契約の野手,ⒸSPAIA


投手と同じく野手でも実績のある選手の獲得が多い。そのなかでもっとも大物と言えるのが2006年の清原和博(前巨人)だろう。すでに2000本安打、500本塁打を達成していた清原は加入1年目に67試合に出場。打率.222、11本塁打、36打点の成績を残した。しかし翌2007年は出場がなく、2008年も22試合の出場で打率.182、0本塁打、3打点と結果を残せず現役を引退した。

その他では2011年に坪井智哉(前日本ハム)、2012年に髙橋信二(前巨人)、2014年に谷佳知(前巨人)を獲得している。坪井は3試合の出場で打率.250、1打点と振るわず1年で自由解約となり退団した。一方の髙橋は2012年に28試合、2013年には51試合に出場するも目立った成績は残せず、2014年シーズン終了後に自由契約となった。

2006年以来8年ぶりの復帰となった谷は、2014年に9試合に出場するも打率.125と振るわず。翌2015年も打率.185と結果を残せず、自由契約となっている。

このようにオリックスは投手、野手ともに他球団を自由契約となった実績のある選手を多く獲得してきた。投手では能見や榊原、平井らが一時的ではあるが戦力となったが、野手では清原が加入1年目に残した11本塁打が目立つ程度。なかなか結果を残す選手は現れていない。これから先、戦力となる“掘り出し物”は誕生するだろうか。

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