11年半ぶりメキシコのリングでWBO暫定王者下す

プロボクシングの4団体統一スーパーミドル級王者サウル“カネロ”アルバレス(32=メキシコ)が5月6日(日本時間7日)、母国メキシコで11年半ぶりのリングに上がり、WBO同級暫定王者ジョン・ライダー(34=イギリス)に3−0の判定勝ちを収めて防衛に成功した。

スーパーウェルター級時代の2011年11月にカーミット・シントロン(プエルトリコ)を5回TKOで倒した一戦以来の凱旋試合。地元の英雄を見ようと詰め掛けた5万人の前で、カネロはサウスポーのライダーから5回にダウンを奪うなど終始、優位に進めた。

ノックアウトこそできなかったものの、118−109が2人に、120−107が1人と大差の判定勝ち。戦績を 59勝(39KO)2敗2分とした。

2022年5月に1階級上のWBAライトヘビー級スーパー王者ディミトリー・ビボル(ロシア)に判定負けし、9年ぶりのプロ2敗目。世界で最も権威のあるボクシング誌「ザ・リング」のパウンド・フォー・パウンド1位からも陥落(現在は5位)したが、同年9月にはゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)との3度目の対決に判定勝ちし、存在感を取り戻しつつある。

米経済誌フォーブスが発表したアスリートの長者番付では推定年収1億1000万ドル(1ドル=135円換算で148億5000万円)で5位に入ったカネロ。次はビボルとの再戦を希望しており、まだまだ世界のボクシングファンに話題を提供してくれそうだ。

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