支配下選手と育成選手の異例トレード成立

ソフトバンク・野村大樹内野手(23)と西武・齊藤大将投手(29)の交換トレードが5日、両球団から発表された。シーズン中の支配下選手と育成選手のトレードは史上初。

野村は早稲田実業高から2018年ドラフト3位で入団。5年目の昨季、キャリアハイとなる41試合に出場してプロ初本塁打もマークした。今季は内野の定位置確保を目指して臨んだシーズンだったが、山川穂高の加入もあり、レギュラー争いが激化。ここまでわずか2試合の出場にとどまっていた。

二軍では56試合に出場して打率.278、2本塁打、21打点、OPS.807の成績。本職である一、三塁のレギュラーが固まっていない新天地で、再度レギュラー取りに挑む。

一方、齊藤大将は桐蔭学園高から明治大を経て2017年ドラフト1位で入団。左のサイドハンドから繰り出す140キロ台中盤のストレートと鋭いスライダーが武器で、1年目の2018年にはプロ初勝利を挙げるなど16試合に登板した。

しかし、制球が安定せず、年々登板数が減少。2021年には左肘のトミー・ジョン手術を受けたこともあり、オフに育成契約へと移行した。昨季は二軍でチーム最多の40試合に登板し、防御率2.70をマーク。今季もここまで12試合に登板して1勝0敗、防御率3.00、奪三振率6.75の成績。支配下復帰へソフトバンクでは手薄な左のリリーフとして存在感を発揮したいところだ。

両選手のコメントは以下の通り。

■野村大樹
「これまでプロ入りから5年半もの間ホークスで過ごさせてもらったので、話を受けてすぐは複雑な思いもありましたが、ライオンズさんに必要とされて行くと思っているので今は素直に頑張ろうという気持ちです。ホークスでの一番の思い出はプロ初安打(2019年9月28日オリックス戦)を打った時です。みんなが一緒に喜んでくれましたし、小さな時から見ていたプロ野球の世界で自分がヒットを打ったというのはすごく印象的なことでした。
これから関東の球団に行くということで、母校(早実高)が1番近い球団ですし、心機一転頑張ろうと思っています。ファンの皆さんへは、これまでの応援への感謝を伝えたいです。これからの僕も、ホークス戦以外は応援してくれたら嬉しいです」

■齊藤大将
「7年間、良くも悪くも本当にたくさんのことがありましたが、充実した日々でした。昨年1年間は、納得のいく試合も多かったです。チームが変わってもやることは変わりませんし、環境も変わるので、気持ちを新たに、気合いを入れ直してがんばりたいと思います」

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