Hey! Say! JUMPの薮宏太が主演するミュージカル『ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』(以下『ジョセフ』)の製作発表会見が、2020年1月16日(木)都内にて行われ、薮と共に出演するすみれ、シルビア・グラブ、小西遼生、小浦一優(芋洗坂係長)、元木湧(少年忍者/ジャニーズJr.)、村井國夫が会見に出席し、今の心境などを語った。

本作は『キャッツ』『オペラ座の怪人』などの世界的名作を生み出した作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバーと、『エビータ』『ライオンキング』などの作詞を手掛けたティム・ライスが、学生時代に初めてタッグを組んで作った二人にとっての“処女作”。(その後二人は『ジーザス・クライスト・スーパースター』や『エビータ』を手掛けている)。
『ジョセフ』は、旧約聖書の「創世記」内の「ジョセフの物語」をベースに、ジョセフの波乱に満ちた数奇な人生をロック、バラード、シャンソン、カントリー、ロカビリーなどの音楽と歌で全編が綴っている作品。日本人キャストで上演されるのは今回が初めてとなる。演出は『ゴースト』を手掛けたダレン・ヤップが務める。

会見場に姿を現した薮は、メインビジュアルと同じ白のロングコート姿。ところがコートの後ろの裾が思いのほか長いため、薮専属の介添人が付き添って、薮が動くたびに都度裾をさばいていた。後に感想を求められると薮は「僕、男性なんですが、ウエディングドレスを着ているみたい。不思議な気持ちです」と照れていた。

さて、会見がスタート。

薮宏太

薮宏太

薮は報道陣に「午前中の早い時間からお集りいただき、ありがとうございます」と労いの言葉をかけつつ話し始める。「『ジョセフ』は、アンドリュー・ロイド=ウェバーとティム・ライスの処女作品であり、とても歴史のある作品で、初めて日本人キャストで上演される作品でもあります。そこで僕がジョセフとして演じさせて頂けることを嬉しく思います」と述べ、「今回の上演会場が日生劇場となりますが、ジャニーズJr.時代から日生劇場には立たせて頂いているので本当に思い入れの強い劇場です。そこでジョセフが人を思いやる気持ちや人の痛みがわかるジョセフを、誠心誠意、僕がこの作品を通じて伝えられれば」と力強く語った。

本作で歌われる楽曲の魅力について「全編歌で綴られる事になりますが、様々な歌のなかで“説得力”のある歌を歌わなければならないという責任があります。また耳馴染みのいい、すっとお客様の心に入っていく楽曲も多いと思っています。僕自身が歌の意味を理解した上で、ストーリーをも込めていかなければ」と自身がこの後稽古で注力したいと考えるポイントと共に説明した薮だった。

すみれ

すみれ

物語の進行を務めつつ、歌う曲数も相当数ある“ナレーター”役をWキャストで務めるすみれは『ボンベイドリームス』(2015年)以来となるミュージカル出演。「私にとってミュージカルは凄くスペシャルな場であり、仕事。『ジョセフ』は初めて楽曲を聴いた時から音楽が心に響いて楽しくハッピーなミュージックであり、ミュージカルだと思います」と作品の魅力を表現した。

シルビア・グラブ

シルビア・グラブ

すみれとWキャストでナレーター役を務めるシルビアは「ミュージカルを長年やっていてもなかなかロイド=ウェバーの作品に出られる事がないので、今回初めてそんな作品に出演できる事が楽しみの一つなんです。この作品は子どもから大人まで楽しめる作品だと思うんです。家族愛や夢を追いかける事、今でもその想いを抱いている人も多いと思いますが、それを高いエンターテインメント性でお届けできるのではないかな、と私も期待しつつ、稽古を楽しみにしています」と微笑む。シルビアは「全編歌で綴る作品は今でこそ『レ・ミゼラブル』や『ミス・サイゴン』などありますが『ジョセフ』はその先駆けだと思うんです」と興味を持っているとコメント。

この時間だけは“怪物”からファラオにチェンジ!

この時間だけは“怪物”からファラオにチェンジ!

ファラオ役を演じる小西は「ファラオを演じます、小西遼生です」とあえて強調して口にしたあと、即、「これ、ずっと言いたかったんです」と言って笑いを誘う。「王を演じるのは凄いワクワクしますね。日本人がファラオをやるなんてなんて役者っておもしろいんだろうって」と笑顔を見せる小西は、「この作品は音楽だけでなく衣裳も見どころの一つ。どういう衣裳を着るのかと。きっとものすごく色彩豊かな舞台になるんじゃないかなと予感しています」と述べ、「この作品に“色”を加えられるようなカリスマ性を持った、皆がひれ伏すような(笑)、王たる王になれるよう頑張っていきます」と挨拶した。
自身が歌う曲について「まんまプレスリーだと(笑)。そんな遊び心を持った作品なんだな」と笑いながら作品世界を分析していた。


小浦一優

小浦一優

エジプトの富豪ポティファーとパン職人の二役を演じる小浦は「芋洗坂係長こと小浦でございます」とニッコリ。「楽しい歌とダンスで盛り上がって、皆さんがパワーを持って帰れるような作品になるかなと。私のシーンで少しでも癒しとなれば」とコメント。
「曲のジャンルが変わるたびにミュージカルの世界観もどんどん変わっていくので、いろいろなミュージカルを一気に観たような気持ちになれるんじゃないかな?」と感想を述べていた。

元木湧

元木湧

ジョセフの兄弟ベンジャミン役を演じる元木は、マイクを持っていない方の手をギッチリ握りしめるくらいの緊張ぶり。その手を隣に座る小西が優しくほぐしていた。その後、マイクをとって話をしようとしたが、電源が入っておらず、「あっ!」と小さく声を発すると薮から「わざとだな(笑)?」と茶々が入り「違います」と小さく抵抗しながら話し始めた。「自分はジャニーズでいくつか舞台に出演させて頂いていますが、本格的なミュージカルに初めて主演させて頂きます。今でもすごく緊張していて、緊張と共に自分へのワクワク度が高まって凄く楽しみです。先輩たちの歌を見ながら学んでいけたらと思っています」と、何度も言葉を噛みながらも懸命に意気込みを伝えていた。

元気になられて本当に安心しました!

元気になられて本当に安心しました!

最後にジョセフやベンジャミンの父ジェイコブ役を演じる村井が話し出す。「私、浄土真宗なので旧約聖書の事は全く分からないのですが」と語り出し、会場中が笑いに包まれる。さらに村井は元木の発言に少し乗っかるように「僕もあまり本格的なミュージカルはやったことがないんですが」とさらに冗談を口にして盛り上げる。改めて村井は「音楽が素敵で、ロックンロールあり、カリプソソングもあり、僕もバラードを歌うそうで、皆さんそれぞれがとても素敵な歌を歌うということなので、是非楽しみにしていただきたいです」と期待を持たせた。そして「私は12人の子どもを持つ親の役なので精力を持ってやっていきたいです」と口にし、先日、軽度の心筋梗塞でドクターストップをかけられたとは思えないくらい元気さをアピール。最後まで笑わせていた。

質疑応答では、薮がロンドンで本作を鑑賞したという話が出る。「職業柄どんな人たちが観に来ているんだろう、と客席を見渡してしまうんですが、本当に年齢層が幅広くて。お子様連れの方や高校生のカップルも観に来ていたんです。また楽曲の力がこんなに人の心を動かすことができるんだと思いました。作品を生で観たことによってやる気がふつふつとみなぎってきましたね」と顔を上気させる薮。
また、薮は演出のダレンからの言葉を振り返る。「『とにかくこの作品は観た後にハッピーになれる、そして友達を思いやる気持ちが芽生えてほしい。ジョセフの優しい人柄を宏太なりに演じてほしい』と言われました。『ロンドンでも、ブロードウェイでも上演されているし、歴史のある作品ですが、それに気負わず、宏太なりのジョセフとして演じてほしい』と言われてすごく気持ちが楽になりました」と素直な心境を口にした。

村井は薮との“親子関係”を聴かれて「孫かと思っていたら息子でした。かわいいですね」と薮に目線を注ぎつつ「実は薮くんもやった同じ作品に出ていまして。『SHE LOVES ME』という作品でコナリー役を、そして市村正親が薮くんと同じジョージ役をね。だから縁を感じていたんです」と話し、そうだったのかと驚いていた薮に向かって「……って事を知らないだろ? ちゃんと事前に調べておかないと!」と先輩として笑いながらつっこむと薮があたふたしながら頭を下げていた。

もう一人の息子役・元木について「(挨拶では)ずっと噛んでいましたね」とつっこむ村井。元木の年齢を18歳と聞いて、村井が「孫だな」と感慨深げに返す。薮も「(元木とは)今回初めて一緒の作品に出演しています。年齢を聴いて、あまり言いたくないですが一回り違っていて。後輩も増えてきたなあ……意外と僕もこの仕事を長くやらせていただいているんだなあ」としみじみ振り返っていた。

元木は「爪が割れるんじゃないかってくらいギュッと手を握り締めてた」と薮から指摘されるくらい緊張していたそうで「手汗をびっしょりかいています。どうしよう」と話す元木に薮が「心の声が全部出ちゃっているよ」とつっこみまた苦笑いの元木。先輩・薮については「信頼しています。話したことはないけれど……いろいろな先輩たちから「優しいからいろいろアドバイスもらいなよ』と言われてまして」。薮が「誰から言われたの?」と聞くと「『Snow Man』の佐久間(大介)くんです」とソースを打ち明ける。それを聴いた薮は「あとで褒めておきます。そのイメージを壊さないように気をつけます」と後輩の期待に応えたいと笑顔を見せていた。



Wキャストのすみれとシルビアは、この日初顔合わせ。ハワイ出身のすみれとスイス人と日本人のハーフであるシルビアが「英語で話が出来るので気が楽だった」「何だかほっとするんだよね」と話し出す。それを聴いていた薮が「僕を挟んで英語で二人が話すんだなあ」と愚痴る。そこでシルビアがわざと英語ですみれに話しかけると「I  can't speak English!」と薮が苦笑いを浮かべていた。

最後に薮が「この素敵な作品を素敵なキャストで演じます」と締めの言葉を述べ始めるも「大人から大人まで……あれ?」と言い間違えて一同大笑い。仕切りなおして「子どもから大人まで、幅広い方々に楽しんでもらえると思います。劇場に足をお運びください!」とアピールして会見を締めた。

取材・文・撮影=こむらさき