フジテレビの音楽番組『Love music』によるライブイベント『LOVE MUSIC FESTIVAL 2023』が6月10・11日にぴあアリーナMMで開催される。このイベントの開催を記念してSPICEでは、『Love music』プロデューサーの三浦ジュン氏、2日目のヘッドライナーを務めるgo!go!vanillasの牧達弥(Vo,Gt)、同じく2日目に出演するフレデリックの三原健司(Vo,Gt)の鼎談を企画。音楽番組の話やロックバンドの話、競演アーティストに対する印象など、話題は多岐にわたった。

――三浦さんは大きなフェスから小さなライブハウスまで、本当にいろいろなところにライブを観に行っていますよね。

三浦:この前は『ARABAKI ROCK FEST.23』と『VIVA LA ROCK 2023』に行ってきました。僕は基本的に前の方でライブを観ているので、アーティストのみなさんがステージから撮る写真によく映っているんですよ。スカパラ(東京スカパラダイスオーケストラ)の谷中(敦)さんの自撮りに写っていたことがあって、谷中さんから、僕の顔に丸をつけた写真が送られてきたこともありましたし。セイヤさん(キュウソネコカミ/Vo)にステージから指を差されたこともあります(笑)。

牧:そうなんだ!(笑)

三浦:『VIVA LA ROCK 2023』といえば、あの日のフレデリック、ものすごく気合いが入っているなと感じました。フレデリックは3日目のトップバッターだったんですが、フェスのトップバッターって、主催者からの“イベントの最初からお客さんをしっかり集めてほしい”という想いを感じながらライブをしていると思うんです。フレデリックはその責任を果たしつつ、来ているお客さんを満足させようと、とにかく全力で、ものすごい盛り上げ方をしていて。

三原:僕らはトップバッターを任せてもらう機会が多いから、“トップバッターの面白さって何なんだろう?”と最近よく考えているんですよ。それで気づいたのは、トップバッターとトリは、お客さんが偶然観るということがほぼないなということ。トップバッターを観に来た人はそのライブに間に合うように会場に来た人だし、トリを観に来た人は、そのライブのために帰らずに残っている人で。選んで来てくれた人たちをめっちゃ楽しませようという話をメンバー間でするようになったのもあって、確かに、こないだのビバラはものすごく気合いが入っていたと思います。

牧:へえー! 観たかったな。


――バニラズとフレデリックは付き合いが長いですよね。改めて、お互いをどう見ているのか聞きたいんですが。

三原:僕から見たバニラズの魅力は、ルーツミュージックを大事にしつつ、自分たちの色に染めていることですかね。先代へのリスペクトもあるし、その後に続く後輩たちの道も作っているバンドだからすごく尊敬しているし、自分たちもそうでありたいなと。ミュージシャンとして一番残ってほしい存在やなって思ってます。

牧:褒めすぎ(笑)。前に、康司(三原康司/フレデリック:Ba)とユニゾン(UNISON SQUARE GARDEN)の田淵(智也)さんと俺で飲みに行った時、康司が普段思っていることや好きなものの話を聞いて、俺と似ているなと思ったんですよ。だから対バンをしない時期が続いても、新曲を聴けば“ああ、今はこういうマインドなんだ”って分かる。そういうことを感じながら、オカンみたいな気持ちでフレデリックの活動をチェックしているんですけど。最近は健司も身体を鍛えて、昔以上に大きくなって。

三原:(笑)

牧:自分がバンドの大黒柱になろうという気概が伝わってきて頼もしいですよね。この前のNHKホールのライブは、新曲を最後にぶち込んでいたのがいいなって思った。定番曲で盛り上げて終わるんじゃなくて、“次を見てくれよ”と言える頼もしさは、昔のフレデリックにはなかったものなんじゃないかなと思いますね。

三原:褒められると嬉しいな。10年後にこのインタビューまたやろう(笑)。

三浦ジュン氏(『Love music』プロデューサー)

三浦ジュン氏(『Love music』プロデューサー)

テレビのルールの中で考えるのではなく、アーティストがパフォーマンスしやすい環境をいかにして作るかという視点で考えています。(三浦)

――そんな2組も出演する『LOVE MUSIC FESTIVAL 2023』が6月10・11日に開催。三浦さんがプロデューサーを務めるフジテレビの音楽番組『Love music』から生まれたフェスですが、三浦さん、番組について、ご自身の関わり方も含めて紹介してもらえますか?

三浦:『Love music』は2015年に始まった番組です。僕は立ち上げには参加していないんですが、“世界一小さなフェス”というテーマで、ここでしか観られない組み合わせを作ろうというコンセプトが当初あったらしく、当時のプロデューサーからブッキングについて相談されることがあって。僕は当時からライブによく行っていたので、その視点から“この組み合わせが面白いんじゃないか”と提案していたところ、気がついたら番組プロデューサーになってブッキングを全部任されるようになっていました。

――ということは、番組出演者の組み合わせには、“このアーティストとこのアーティストを一緒に観たら面白いんじゃないか”という番組からの提案も含まれていると。

三浦:そうですね。“特に若手アーティストを出すとき、この先輩アーティストと一緒に出したら、先輩アーティストのファンも反応してくれるんじゃないか”ということはいつも考えています。もちろんレコード会社には“この時期のこのアーティストのリリースがあるから、PRしたい”という意図があると思うんですよ。だけどそういった売り込みに乗っかっているだけだと、テレビの音楽番組の出演者は全部同じになってしまう。ネットもあるし、フェスやサーキットで知らないアーティストに出会える場もたくさんある中で、テレビの音楽番組には同じ人しか出ていないという状況になってしまったら、誰もテレビを観なくなってしまうなと思って。他にはないラインナップというのは『Love music』の特色だと思いますし、その延長線上で『LOVE MUSIC FESTIVAL』もやっているような感じです。

――ロックバンドの場合、テレビ番組に抵抗があるという人も少なくないんじゃないかと。おそらくバンドの良さがテレビでもちゃんと伝わるだろうかという危惧からかと思いますが、その点、お二人はいかがでしたか?

牧:最初はテレビに出ることに対して不安がありました。多分全てを伝えきることはできないし、“宣伝だから”と割り切らなきゃいけないんだろうなと。だけど『Love music』では演出も含め、毎回やりたいことをやらせてもらえるし、“今回はこういう曲だからこういうセットが合うんじゃないか”という提案もしてもらえるから、僕らのベーシックな部分をテレビでもちゃんと見せられている感覚があって。

三原:信頼しているから安心感もあるというか。『Love music』に出演するときは、“バンドを紹介するために来ているから、俺、今日は頑張らないと!”じゃなくて、“いつもの自分たちを見せるだけでちゃんと魅力が伝わるな”と思えるんですよね。そういう意味では、俺の好きな『イカ天』(『三宅裕司のいかすバンド天国』)とも近いのかもしれない。今だったら放送禁止になるくらいハチャメチャなことをやっている番組だったんですけど、あの番組にはバンドの本質が映像として表れていたから、そこに魅力を感じた人がたくさん集まって、1989〜1990年のバンドブームが生まれたんだと思っていて。俺にとっての『イカ天』は“バンドがテレビに出るならこういう形であるべきだよな”という番組で、形は違えど、ジュンさんもまさにそういう番組を作っているのかなと思ってます。

牧達弥(go!go!vanillas/Vo,Gt)

牧達弥(go!go!vanillas/Vo,Gt)

シンプルに“音楽愛してるよ!”ってライブがやりたい。前のような環境でまたライブができるようになってお客さんも喜んでいるし。(牧)

牧:どんな環境でも自分の魅力を見せられるのがプロだという考え方もあると思うんですけど、全部のバンドがそうできるわけではないじゃないですか。それに、どういう環境で演奏するか、どういうふうに見せるかというのは、それぞれのバンドのマインドと直接繋がっている部分だから、自分たちが一番いいパフォーマンスをできる環境を作ってもらえることは、僕らとしてはめちゃくちゃ嬉しいんですよね。『Love music』をはじめ、ジュンさんが携わっている番組に出る時は“頑張れ!”って応援してもらえている感じがする。これだけアーティストに寄り添ってくれるテレビ業界の人ってすごく稀有な存在だと思います。

三原:あと、フルサイズで楽曲を演奏させてもらえるのも、めっちゃ嬉しいなと。

三浦:フルサイズであることは番組としてもこだわっているところです。音楽番組の長い歴史の中で“歌は短いテレビサイズにして、トークを長くして視聴率を取る”という方程式が何となく現場には定着しているんですよ。だけどゴールデンタイムの番組とは違って、深夜にテレビを観ているのは音楽が好きな人たちばかりだから、1秒でも長く、音楽を見せるのがいいんじゃないかと。そもそもイントロからアウトロまでがアーティストの作った作品だから、勝手に短くするよりは全部見せた方がいいし、せっかく曲をプロモーションするためにテレビに出ているのに、曲の一番いいところを聴かせられないなんて、もったいないじゃないですか。だからうちの番組ではフルサイズにしようと。アーティストから“フルサイズだから『LOVE MUSIC』には出たい”と言ってもらえることも多いですね。

三原:僕らはフジファブリックとのコラボ曲「瞳のランデブー」をリリースした時に演奏とトークで出演させてもらったんですけど、同じ日にGEZANも収録しに来ていたんですよ。GEZANが(地上波の)テレビに出ることなんてなかなかないし、めちゃめちゃ面白いなと思いました。

三浦:GEZANがテレビでパフォーマンスしてこなかったのは、自分たちの世界観をテレビでは伝えられないと彼らが判断したからだと思うんですよ。なので、先日出演してもらった時は、まず、メンバーと2時間ほど打ち合わせをして。そのあとセットをある程度作ってから、今度はリモートで打ち合わせをして、そこからまた修正をして。本番の前日にもメンバーがスタジオに来てくれて、話し合いや調整をして。もうミュージックビデオを作るくらいこだわって作り込みましたよね。普通、1曲収録するのにリハ込みで1時間くらいかけるんですけど、GEZANの時は3時間かけました。それだけやって初めて、彼らの世界観に“少しは近づけた”という感覚で。

――テレビ局のルールによる物差しで“できる/できない”を判断するのではなく、とにかくできる限りアーティストの表現する世界に近づくため、スタッフのみなさんが尽力していることが窺えるエピソードです。

三浦:テレビのルールの中で考えるのではなく、アーティストがパフォーマンスしやすい環境をいかにして作るかという視点で考えています。同じ放送回にはキュウソネコカミも出演していたんですけど、キュウソは、お客さんとのコール&レスポンスを盛り込んだ曲を披露する予定だったんですよ。それならお客さんを入れて収録したいけど、テレビ局のルールで、お客さんに声を出してもらうことが(コロナ禍で)まだできないから、だったら、ライブハウスに声を録りに行こうと。ということで、キュウソのライブにうちのカメラスタッフを連れていって、お客さんに協力してもらって、コール&レスポンスを収録させてもらったりもしました。

――ライブによく足を運ぶ三浦さんならではの視点ですね。では、ここから『LOVE MUSIC FESTIVAL 2023』の話を。3年連続ぴあアリーナMMでの開催、そして今年はオールスタンディングということで。

三浦:声出しもできるようになって、ライブならではの楽しみが戻ってきましたからね!

三原:去年の『LOVE MUSIC FESTIVAL 2022』ではバニラズが出演したDAY1は“NO BORDER”、ユニコーンが出演したDAY2は“リスペクト”というコンセプトがありましたよね。今年の2日間はどういうコンセプトですか?

三浦:コンセプトは特にありませんが強いて言うなら、DAY1は“帰ってきたロックフェス”ということで、わちゃ系のアーティストが中心ですよね。DAY2はお客さんがフェスの楽しさを知る場、新しいアーティストと出会える場になればいいなと。ヤングスキニーもyamaも、Chilli Beans.もNEEもデビューがコロナ禍だから、ライブを観たことがない”というファンも多いと思うんですよ。そう考えると、若いファンの中には、フェスに行ったことがないという人も多いはず。だからこそ、この『LOVE MUSIC FESTIVAL 2023』をフェスというものを知るきっかけにしてほしいし、他のアーティストとの出会いの場にしてほしいですね。もちろんバニラズやフレデリックのファンが、若いアーティストを知るきっかけにもなったら嬉しいです。初めは若いアーティストを中心にラインナップを考えていったんですけど、彼らに火をつけるベテランバンドがいてほしいということで、バニラズにヘッドライナーをお願いすることになって。そのあと、“もう1組ベテランがいてもいいんじゃないか”という意見がイベントスタッフからあがったので、フレデリックにも出演をお願いしようという話になって。

牧:俺たち、ベテランとして呼ばれてたんですね!

三浦:だからタイムテーブル的には、ヤングスキニー、yamaを経てフレデリックで一度ピークを迎えた会場を、Chilli Beans.、NEEがどう立て直していくかという流れになるんじゃないかなと。いい化学反応を起こしてもらいたいですね。

牧:コロナ禍で結成したバンドがいるのか。俺らが結成したての頃に経験してきたライブシーンとは、また全然違う感じなんだろうね。

三原:確かに。フレデリックもバニラズも当たり前に思っていたものが一旦崩れて、そこからまた立て直して今があるという流れを経験しているから、ライブに対する執念が強いし、それがバンドとしての強さに繋がっていると思うんですよ。だけどヤングスキニーのようなコロナ禍で結成されたバンドはそういうものが全くないだろうから、いい意味で新しいというか。“じゃあ自分たちの好きな音楽をやろうぜ”というふうに肩の力が抜けている人たちが、案外めちゃくちゃいいライブをして、俺らが見たことのない景色を見せてくれる可能性もあるんじゃないかなと思うんですよね。

三原健司(フレデリック/Vo,Gt)

三原健司(フレデリック/Vo,Gt)

フェスは何度も経験しているけど、そうじゃないアーティストもいるからこそ流れが全然予想つかない。だからこそ新人みたいな気持ちでやれそうだし、全然手加減できなさそう。(三原)

牧:ライブ観るのが楽しみだな。俺、フレデリック以外はライブ観たことないんですよ。yamaも名前はめっちゃ聞くから、どんなライブをするのか気になっていて。

三原:俺はyamaのライブ観たことあるんだけど、めっちゃよかったよ。元々実力はあるし、歌も上手いけど、ライブから“まだまだこんなもんじゃない”という精神性を感じたので、きっとバンドマンっぽい考え方の人なんだろうなと。『LOVE MUSIC FESTIVAL 2023』でのライブもすごく楽しみですね。Chilli Beans.はイベントで一緒になった時に挨拶したけど、ライブを観たことはなくて。

牧:俺は前にMaikaちゃんと飲んだことがあって。レッチリがめっちゃ好きらしく、コアな音楽の話で盛り上がったので、ライブも早く観てみたいですね。NEEのくぅとはラジオで対談をしました。

三原:俺はアレンジレンジ(注:ORANGE RANGEを愛するバンドマンによって結成されたトリビュートバンド)のイベントで一緒でした。お互いゲストボーカルとしての出演で、それぞれORANGE RANGEの曲を歌ったんですけど、ORANGE RANGEへのリスペクトを持ちつつ、NEEのくぅとして爪痕を残そうという気持ちが感じられたので、すごく印象に残ってます。地力のあるアーティスト、バンドなんやろなと思っているので、ライブを観るのがすごく楽しみですね。

――また、オープニングアクト的な立ち位置で、1日目には“新米枠”としてサバシスターが、2日目には“はみ出し枠”として新しい学校のリーダーズが出演します。

牧:リーダーズ、ヤバいっすね! うちのドラムのセイヤは新しい学校のリーダーズのことが大好きで、ライブ中とかにあの靴下を履いてるんですよ。だからめっちゃ気になってます。

三浦:“ぜひオープニングアクトを”とお願いしたら、“オープニングアクトという名前じゃなくて、<はみ出し枠>がいいです”と言われたんですよ。

牧:へえ、本人リクエストなんですか!

三浦:そうなんです。なので、サバシスターにも“何て名前がいい?”と聞いたら、自分たちのことを新米ガールズバンドと呼んでいるから、“新米枠”がいいかなと。最初はサバに掛けて“稚魚枠はどうかな?”と本人たちが話していたんですけど、あるメンバーが稚魚という字を見た時に“え? ザコ(雑魚)?”と読み間違えたので、やめました(笑)。

三原:(笑)。俺らが出演する2日目は、リーダーズ含め、インパクトの強い人たちばかりやなと。バニラズもフレデリックもフェスは何度も経験しているけど、そうじゃないアーティストもいるからこそ、流れが全然予想つかないですよね。だからこそ新人みたいな気持ちでやれそうだし、全然手加減できなさそう。

牧:フレッシュにできそうだよね。『LOVE MUSIC FESTIVAL』だし、俺はシンプルに“音楽愛してるよ!”ってライブがやりたいな。こないだまでツアーをまわっていたんですけど、前のような環境でまたライブができるようになってお客さんも喜んでいるし、僕ら自身も“これが好きだからずっとバンドやってるんだよな”と実感しているんですよ。『LOVE MUSIC FESTIVAL』に来るお客さんにも、生で音楽を味わえる喜びを一番に感じてほしいなと思います。

三原:俺は今、セトリめちゃくちゃ悩んでます。

牧:おー、そうなんだ!

三原:自分たちの立ち位置を理解しつつも、誰が搔き回すか分からんようなメンツが揃っているから、何か面白いものを表現できればと考えていて。


2人に個人的なワガママを伝えたくて。関係性が深い2組ということで、何かしらのコラボがあったら嬉しいんですが……。(三浦)

――三浦さん、こういう時に好きな曲を言っておいたら、ライブで演奏してもらえるかもしれませんよ。

三浦:そういうことは一切言わないようにしているんですよ。アーティストが必死に考えてくれたセトリを、僕の意見で台無しにするのは嫌なので。

牧:さすが、お客さんのプロだ!

三原:もう何周もして出た答えって感じがしますね。

三浦:僕もいろいろなアーティストのライブを観に行ってますから、“ああ、今日も自分の好きな曲をやらなかった”ということもたくさん経験しました。でもやらない理由もきっとあるから、そこは全部アーティストに託したいなと。

牧:当日何の曲をやるのか分からないからこそ、好きな曲をやってくれた時に嬉しくなりますしね。

三浦:そうなんですよね。

――では三浦さん、最後にお客さんへのメッセージを。

三浦:僕は2020年に70本くらいしかライブに行けなかったんですよ。

三原:70本“しか”?

牧:かなり行っている方だと思いますよ?

三浦:コロナ禍以前は年間200本以上行っていたので、それに比べたら少なかったんです。2020年の空白の数ヵ月の間は、もうこの先ライブが観られなくなってしまうんじゃないかと本気で思ってしまいました。3年経ってライブが戻ってきて、だけどやっぱりいつ何が起こるか分からない状況で。この先いろいろなフェスも控えているから今回はやめておこうと思っている人もいるかもしれないけど、このラインナップはこの日しかないし、この日のフレデリック、この日のバニラズはこの日にしか観られません。だから迷ってる人には絶対に来てもらいたい。今『LOVE MUSIC FESTIVAL』の存在を知った人や、フェスに行ったことがない人にも来てもらいたい。オールスタンディング=危険というイメージがあるかもしれないけど、安全に楽しめます(特に2日目は)。ライブは思いっきり楽しんで、ヘトヘトになって、転換中にご飯を食べて、またライブを観るというフェスの楽しみ方を体感して、今後フェスに行きたくなるきっかけにしてもらえれば嬉しいですね。あとは最後に、2人に個人的なワガママを伝えたくて。関係性が深い2組ということで、何かしらのコラボがあったら嬉しいんですが……。

牧:え! そんなことしちゃっていいんですか?

三浦:演奏が難しければ、そうじゃなくてももちろん大丈夫です。

三原:こっちにセイヤを派遣しようとしてるやろ(笑)。

牧:いや、ジュンさんとセイヤが最前でフレデリックのライブを観ているのも面白いかもしれない(笑)。

三原:でも、この展開は予想してなかったな。

牧:よっしゃ、考えておこう!

取材・文=蜂須賀ちなみ 撮影=森好弘