2024年9月、東京・愛知・大阪にて上演される、シス・カンパニー公演『夫婦パラダイス〜街の灯はそこに〜』のチラシビジュアル、詳細日程、チケット発売情報が公開となった。

本作は、日本文学のレジェンドたちやその名作へのリスペクトを込め、オリジナル戯曲を創作する「日本文学シアター」シリーズの第7弾。これまで、太宰治、夏目漱石、長谷川伸、能「黒塚」、江戸川乱歩、坂口安吾に向き合い、様々な日本文学の世界をモチーフに、予測不能で斬新な発想を加えた新作を上演し人気を集めてきた。


シリーズ第7弾となる本作でオマージュを捧げるレジェンドは「織田作(オダサク)」の愛称で親しまれた無頼派作家「織田作之助」。彼は、今回のモチーフである代表作『夫婦善哉』をはじめ、関西弁特有のテンポで大阪人ならではの人情味溢れる世界を描き、一躍流行作家となった人物だ。

かつて北村想は「オダサク、わが友」という戯曲を発表し、「オダサク」や彼を取り巻く人々の姿を、虚実ないまぜの物語展開で描き出し、彼への並々ならぬ愛着を印象づけたが、今回の「日本文学シアター」でのアプローチはどのように描くのか。

『夫婦善哉』の主人公2人と思しき駆け落ちカップル柳吉と蝶子が登場するところから、この『夫婦パラダイス』は始まる。でも、そこは作:北村想×演出:寺十吾が生み出す新世界。頼りない放蕩息子とそんなダメ男しか愛せない女のオカシな逃避行だけではなく……。果たして、何が2人を待っているのか。尾上松也、瀧内公美、鈴木浩介、福地桃子、高田聖子、段田安則という豪華出演者に加え、目が離せない展開に期待しよう。

(上段左から)尾上松也、瀧内公美(下段左から)鈴木浩介、福地桃子、高田聖子、段田安則

(上段左から)尾上松也、瀧内公美(下段左から)鈴木浩介、福地桃子、高田聖子、段田安則

なお、本公演のビジュアル撮影時の様子や俳優陣のコメント動画も含め、特設サイト、SNS、YouTubeSISチャンネルにて公開される。

【introduction】
川の向こうは「パラダイス」。 でも、こちら側は人生の吹き溜まり…。
そんな川辺のスナックに、ワケアリのカップル柳吉(尾上松也)と蝶子(瀧内公美)が流れ着く。
店のママ信子(高田聖子)は蝶子の腹違いの姉で、失踪中の亭主藤吉(鈴木浩介)を待つ身の上。
近所の出前持ちの静子(福地桃子)や羽振りのいい常連客馬淵 (段田安則)も、
この亭主の姿は、とんと見たことがないという。
スナック2階の屋根裏部屋に転がり込んだ2人だったが、この店にもなにやらワケアリの雰囲気が…。
織田作之助の人気作「夫婦善哉」の主人公柳吉とお蝶をモチーフに、
夢か現か幻か…北村想の予測不能+大胆不敵な作劇が冴えるオリジナル戯曲にご期待ください!