日本文学研究者で早大特命教授のロバート・キャンベル氏(67)が21日放送のTOKYO MX「バラいろダンディ」(月〜金曜後9・00)にコメンテーターとして生出演。「富士山ローソン」報道について言及した。

 「富士山ローソン」とは、SNSで話題になっている、コンビニに富士山が乗ったように見える写真のこと。この写真を撮るために来日した観光客で公道が混雑したため、店舗のある山梨県富士河口湖町によって、富士山が見えないように巨大な黒い幕が設置された。混雑のきっかけは海外インフルエンサーの投稿で、以前から危険な道路の横断やゴミのポイ捨てが問題になっていたという。

 この報道にキャンベル氏は「これ、本当に良い景色なんですよね。一部のマナーを守らない観光客、そしてその人たちを連れてきている観光業の方たち。業者もいるのに、そこはきちんと管理をしていないという点でやむを得ないと思います」とコメント。

 それに続けて「でも、もったいないと思うんです。ローソンという人工的な構造物と、美しい富士山が世界中で“アンバランスで良い”とミームとして拡散されているんですよね。ローソンという企業にとっても、日本の新しい観光名所というふうに考えた場合にも、黒い幕で覆うというのはすごく残念だなと思います。幕を設置している町とローソン、近隣の人たちが話し合って、きちんと管理できるようになれば、新しい名所ができて良いなっていうふうに思います」と観光の観点から指摘した。

 また、「周りに何もないのに、人がそこに結集して写真を撮ろうとする。それを止めることは簡単だけど、できればWin-Winで、近くの人たちがカフェを開いたり。そこはいいようにやっていくことはできるはずなんですよ」と語り、「ブランディングとして考えると良い」と締めくくった。