石川県観光大使を務めている歌手の島津悦子(62)が16日、石川県・志賀町と能登町で復興支援コンサートを行った。

 元日の能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県を支援するため、志賀町と能登町を訪問し、被災された皆さんを歌で応援したいと実施。現在も金沢市内に在住の島津は、志賀町のイベントに出演した事が縁で2014年に町の観光大使に任命されている。

 自らも被災した島津だが、お世話になった志賀町に「恩返しがしたい」と町にコンサートの話を持ちかけ、会場提供などの協力や、舞台関係者の協力もあり実現した。

 会場には、志賀町内に転々としている避難所や仮設住宅の住民ら約300人が集まり歓声の中、島津は12曲を熱唱。感極まり涙ぐむ被災者もいて、ひとときを楽しんだ。

 志賀町長・稲岡健太郎(46)から「大変な時に来てくださってありがとうございます」とあいさつすると被災者からも口々に「来てくれてありがとう。元気をいっぱいもらった。久しぶりに笑った」などの声援があり、島津も感無量に「私の歌で少しでも皆さまが、笑顔になっていただき、明日への元気が生まれればと心を込めて歌わせていただきました。まだまだ復旧復興には時間がかかりますがこれからも歌を通して応援していきたいと思います。きっとまた元気でお会いしましょうね」と力強く語った。

 この日は、デビュー2作目の「恋路浜」でお世話になった能登町にも訪問し被災者へ歌を届けた。