【次のスターはオリまっせ】青山大紀投手“金子2世”と呼ばれた男 吉田一から飛躍のヒント盗んでみせる

【次のスターはオリまっせ】青山大紀投手“金子2世”と呼ばれた男 吉田一から飛躍のヒント盗んでみせる

 オリックスの次世代スターを発掘する当コラム。第3回は青山大紀投手を取り上げる。

 それは1月5日のことだった。球団の合宿所「青濤館」の開館に合わせ、青山は荷物整理に訪れた。「明日から沖縄に行ってきます」。吉田一、東明の自主トレに参加させてもらうというものだ。それ自体は特筆すべき事ではない。だが、心中に決意を秘めての旅立ちだった。

 「僕はもう後がないと思います。今年が勝負。プロで生き残るためには、今年結果を出さないといけない。頑張るしかないんです」。

 若いからと大目に見てもらえる時期は終わった。4年目の今季。何とかしなければ、と悩んでいた中で、ターゲットに吉田一を定めた。合同自主トレをするのは初めてで、「一緒にやらせてください」と青山から頭を下げたという。

 実はトラックマン(高性能弾道測定器)のデータで、吉田一と青山に共通点が多いことが分かったのだ。「ストレートの軌道とか、フォークの落差。僕はカットボールを投げますが、小さく変化する球種。似ているところが多いんです。吉田さんは先発も中継ぎもされていたし、何かコツをつかみたくて」。間近で全てを見て盗もうと決意した。もちろん吉田一は歓迎。これまで日大の先輩であるヤクルト館山などに海外自主トレに連れて行ってもらっていた。「いつまでもお金とか出して頂くのも悪いと思って、今年から自分たちでやろうと思っていた。自分も後輩を連れて行く立場だと思う」と快諾し、3人での合同トレという形になった。

 吉田一というのは面白い投手だ。元々は先発だったが、昨季は中継ぎとして58試合に登板。勝ちパターンでの起用が多かった。一昨年も基本は中継ぎだったが、シーズン終盤に先発に戻り、9月29日のロッテ戦で自身初完封。能力の高さだけでなく器用な一面も見せた。青山からすれば「うらやましい」という存在だった。

 一方の青山はトヨタ自動車からドラフト4位で16年に入団。同じトヨタ自動車出身で金子2世とも呼ばれたが、1軍登板は3年間で5試合のみで、未勝利と結果が出ない。しかも昨年のドラフト4位でトヨタ自動車から富山が入団。ウカウカしていられなくなった。「今年が勝負なんです」。だからだろうか、青山は自分に言い聞かせるように、何度も口にした。

 智弁学園の後輩でもある巨人の岡本は、スターの階段を上り始めた。金子2世も、このままくすぶっているわけにはいかない。決意の旅立ち。4年目に大変身を期待したい。


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