◇女子ゴルフツアー  フジサンケイ・レディース第2日(2024年4月20日 静岡県 川奈ホテルGC富士C)

 主催者推薦で出場している成田美寿々(31=ジェイテクト)が4バーディー、2ボギーの69で回り、通算2オーバーで前日の69位から暫定45位まで順位を上げ予選通過を確実にした。

 「今日はショットも結構決まっていましたし、ティーショットも気持ち良く振り抜けていたので、ピンチはあまりなかったかなという感じです」と笑顔で振り返った。

 前日は5番で木の枝に引っかかったボールが落ちてこず、ダブルボギーを叩いたが、この日は残り205ヤードからの第2打を4Uでピン手前7メートルに乗せバーディーを決めた。「リベンジできたぞという感じでした」と笑った。

 ツアー通算13勝の実力者も21年にシード権を失い、22年シーズン後に無期限の休養を宣言。ただ、昨年6月にスポット参戦したリシャール・ミル・ヨネックス・レディースで第1ラウンドを71で回り、34位で予選通過を果たした。

 しかし、この時は初日が雨で順延。最終日も天気が悪く9ホールに短縮され、27ホールで行われた。最終日にプレーできたのは26位タイまでの33人に絞られ、成田は1打及ばず“セカンドカット”となっていた。

 それでも「あれは予選を通ったことにしておいてほしい」と笑顔で振り返る。

 2日間プレーしての完全な予選通過は今回が初めてとなる。

 「一応、ほっとはしています。ただアプローチも怪しいですし、ショットも完全とは言えない。推薦をいただいた試合で1発当てて“シードを獲ってやるぜ”というのはありえない。ここ2、3年はカッコ悪い自分しかファンの方に見せていないので、そういう不安はあります。それでも、フタを開けたら意外とやれたという感じです」と素直な気持ちを口にする。

 ツアー競技に出場するのは昨年6月以来で2試合目。復帰後の実戦経験が少なく、まだアプローチなどに不安がある。そのため今週はロフト角35度の“チッパー”を投入。砲台グリーンが多く、グリーン周りのアプローチに注意しなければならない難コースを“秘密兵器”の力を借りてカバーしている。

 「今日、できたことがたくさんあったので、あすもできるんじゃないかという楽しみはあります。予選落ちを気にせずガンガンいけるのも楽しみです」と話していた。