◇第95回都市対抗野球・東京都2次予選第1代表決定戦2回戦 東京ガス4―3Honda(2024年5月21日)

 東京ガスが1点差でHondaを下し、4年連続25度目の都市対抗本大会出場へ一歩前進した。エース臼井浩投手(30)が7回2失点の奮投。打線は1―1の7回2死満塁から北本一樹内野手(26)の走者一掃となる左中間二塁打で勝負を決めた。

 臼井が必死の形相で右腕を振り抜いた。7回に2点差とされ、なお1死満塁のピンチ。Honda・辻野を空振り三振に退けると、鈴木もフェンス手前の右飛に仕留め、膝を折りながら、ガッツポーズをつくった。「いかれた、思ったけど…。監督がボクを先発に指名した以上は勝たないといけないので、最低限の仕事はできたと思う」。チームを21年都市対抗優勝に導き、MVPに相当する橋戸賞を受賞したベテラン右腕が胸をなで下ろした。

 決勝打を放った北本も喜びの輪に加わった。「打ったのはチェンジアップ。当てに行くのだけはやめようと自分のスイングを心掛けました」。カウント1―1からの変化球をフルスイングで左中間まで運んだ。

 松田孝仁監督(43)も投打のヒーローを称えた。「臼井はウチのエース。北本が打つと打線もつながるしね」。とはいえ東京ドーム切符獲得までシビアな戦く。指揮官は「まだ始まったばかり。これからさらに厳しくなる」と表情を引き締めた。