◇春季高校野球宮城県大会準々決勝 仙台育英3―1東陵(2024年5月22日 仙台市民)

 仙台育英が3―1で東陵を下し、4強に進出した。昨秋の宮城県大会準々決勝では東陵に1―2で敗れ、選抜出場を逃していた。

 継投策で相手打線を最少失点に封じた。先発した左腕・武藤陽世投手(3年)が3回を3安打1失点。2番手左腕・吉川陽大投手(2年)が1回2/3を2安打無失点でつなぐと、5回2死一、三塁から最速150キロ右腕・山口廉王(3年)が登板。4回1/3を2安打無失点で逃げ切りに成功した。

 次戦の準決勝は25日に石巻市民球場で聖和学園と対戦する。(以下は須江航監督の一問一答)

 ――試合を振り返って。

 「(東陵の)熊谷くんは良い投手なので簡単に点数は入らないし、(東陵は)しっかり守れるチームなので予想通りの展開になりました。初回はバタつきましたけど、あそこで武藤が粘ってくれたからその後の展開になったかなと。まだ武藤も本調子ではないですけども、それでも粘って投げてくれましたのでマルに近い△という感じですね。その後に吉川もゼロでつないでくれて、ピッチャー陣はよく頑張っていると思います。佐々木広太郎がケガから戻ってきたら、ピッチャーに関しては全国でも勝負できるんじゃないかくらいの仕上がりです。バッティングは6月に頑張ろうと思っているので、去年と一緒です。秋からチーム全体が成長しているので指導者としてうれしいですね」

 ――成長できている理由。

 「やっぱり負けたからですね。悔しいからですよ。県大会のベスト8で負けたので僕らに足りないものは経験。ポテンシャルも練習の取り組みも全国優勝したチーム、去年の準優勝チームとなんら引けを取らないし、上じゃないかと思う時もある。ただ、その発揮することに関して経験がないので、こういう試合をさせてもらってめちゃくちゃうれしいですね。公式戦は練習試合の10試合、20試合分の経験を積むことができます」