スピードスケート女子初戦、今後の種目で日本のメダルがハッキリ見えた

スピードスケート女子初戦、今後の種目で日本のメダルがハッキリ見えた

 平昌五輪開会式翌日の2月10日。午後4時40分から試合が始まったアイスホッケー女子日本代表が、初戦で世界ランキング5位(日本は9位)のスウェーデンに1−2で惜敗したこの日、メダル量産を期待されるスピードスケートも競技が始まった。その先陣を切ったのは、今季のW杯で初勝利をあげた高木美帆(日体大助手)の出場する女子3000mだ。

 メダルの期待がかかっていたものの、ヨーロッパ勢の壁は厚かった。

 中間製氷前の第5組で滑ったのは、オランダ勢3番手とみられたカレイン・アクテレークテ。いきなり昨年のこのリンクで出した高木の低地ベスト(4分04秒50)を大きく上回るだけでなく、イレイン・ブスト(オランダ)が持つリンクレコードの3分59秒05にも迫る3分59秒21を叩き出した。

 アクテレークテは今季W杯総合ランキングで21位ながら、高木が3分57秒09を出して優勝した高地・カルガリーのW杯でディビジョンBに出場し、Aの4位に相当する3分58秒63を出して頭角を現していた選手。スケート王国オランダが底力を見せた結果だった。

 製氷後には、この種目のソチ五輪女王のブストが登場したが、ラストで失速する3分59秒29で1位に届かない。

 そんな中、第11組でアントワネット・デヨング(オランダ)と同走になった高木は、最初の200mはアクテレークテに次ぐ19秒68で入ったが、200mを過ぎてからラップタイムを上げたデヨングに600m通過で0秒36先行され、そこからは追いかける展開になった。

 2200mからの1周は、「後半はけっこうきつかったですが、やっぱり同走の選手には勝たなくてはいけないので。私は最後、アウトレーン上がりだったので、インから出たバックストレートでどれだけ前に出られるかだと思い、そこは頑張っていた部分もあります」とレース後に語ったように、デヨングと同じ32秒05のラップタイムで粘りを見せた。

 最終周回は32秒58で滑った相手に対して高木は33秒31。結果は、平地自己最高の4分01秒35をマークしたものの、デヨングには1秒33差をつけられる結果になった。さらに最終第12組でマルティナ・ザブリコワ(チェコ)が4分00秒54で滑ったために、メダルを独占したオランダ勢とザブリコワに次ぐ5位に終わった。

「メダルを狙っていたので獲れなかったというのは悔しいけれど、それでも悔いが残るレースをしたなとは思っていません。どちらにせよ、平地で4分を切る力はまだなかったなと思うし、この舞台で表彰台に上がる力はなかったんだなと受け止めています」

 最初の200mでは同走のデヨングに0秒32先行していたが、そこからペースを上げたデヨングは次の1周を30秒16で滑った。レース前、高木はヨハン・デヴィットコーチとその周回は31秒台をキープできればいいと話していたが、クロッシングゾーンで重なりそうになったことで少しピッチを上げたため、30秒84のラップになった。

「そこで食らいついていかなければ、どんどん離されてしまうかなと思っていたので、そこは仕方ないこと」と話す。その後はゆったりとした大きな滑りで、2200mまでは31秒台のラップをキープした。

「3000mに関しては、長い距離の練習をジックリできたかと言われると、練習の段階では出来ていなかったというか、どちらかというと短い距離のイメージの方が、だいぶいいという感じだった。今日は3000mに完全に集中していたので、ここからのシフトチェンジが大事になってくると思います。でも充実感はすごくあると感じているし、こういう風にレースに挑めるのも、あと3種目でチャンスがあると思うとすごくありがたいこと。今日、3000mを滑ってみて1500mではもうちょっとできそうなことがあるなと感じたので、さらに強い気持ちで挑みたいなと思います」

 W杯1勝のみで即メダルというのは、世界のレベルを考えてみれば無理な話でもある。メダルには届かなかったものの、力みのない滑りで自己ベストを3秒以上更新したことで、高木自身も本命種目である12日の1500mへ向けて大きな手応えを感じた。

 さらに、この3000mでは、第3組で滑った佐藤綾乃(高崎健康福祉大)が、キレのあるダイナミックな滑りを見せて平地自己ベストの4分04秒35で8位入賞を果たしている。

「オールラウンドチームのヨハンや糸川敏彦コーチと3人で話して決めたことに近いレース運びができた。これまでは、最後の3〜4周で姿勢が高くなったり、いきなりラップが落ちたりしてしまっていましたが、それを克服できたのはよかった。

 今シーズンは個人のレースでしっかり結果を出せていなかったので、低地でこのタイムが出たのはビックリ。本当に自分がここまで成長しているとは思わなかった」

 佐藤自身が笑顔でそう話すように、ラスト3周目は32秒55にまでラップが落ちたが、そこからは32秒54、32秒49と上げる、最後まで躍動感を失わない滑りができた。

 レース前は緊張もあったが、いざ号砲が鳴ってスタートすると、いつも通りに緊張することなくレースに入り込めたという佐藤。それもこの大会へ向けての調整がうまくいき、状態に自信を持っているからできること。

 序盤を速いペースで入った第8組の菊池彩花(富士急)は、終盤にラップをガクッと落として4分13秒26で19位という結果に終わったが、佐藤が好調な滑りを見せたことはチームパシュートにもつながるものだ。高木もこのレースで得た手応えを1500mにつなげて優勝争いに食い込み、それをさらにチームパシュートへとつなげてもらいたい。

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