NBAプレーオフ、西はついにロケッツがウォリアーズに代わり本命に

NBAプレーオフ2018・ファーストラウンド展望@ウェスタン編

 NBAプレーオフ2018が幕を開けた。昨季王者の「タレント軍団」ゴールデンステート・ウォリアーズを押しのけ、ウェスタン・カンファレンスのトップシードを手にしたのはヒューストン・ロケッツ。大混戦のファーストラウンドを勝ち抜くのは、どの4チームか?

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今季、初の得点王に輝いたロケッツのジェームズ・ハーデン

ヒューストン・ロケッツ(1位/65勝17敗)
vs.
ミネソタ・ティンバーウルブズ(8位/47勝35敗)

 今季のロケッツはリーグ最多の65勝を挙げ、ウェスタンの第1シードを獲得。エースのジェームズ・ハーデン(SG)は1試合平均30.4点をマークし、初の得点王に輝いている。

※ポジションの略称=PG(ポイントガード)、SG(シューティングガード)、SF(スモールフォワード)、PF(パワーフォワード)、C(センター)。

 ロケッツの武器は、言わずと知れたスリーポイント(3P)シュートだ。昨季もリーグ最多の1試合40.3本の3Pシュートを放っていたが、今季は42.3本とさらに増加。今季2位のブルックリン・ネッツが平均35.7本、3位のトロント・ラプターズが平均33.0本であることからも、いかにロケッツが3Pシュートを多用しているかがわかる。

 この3P主体のオフェンスで、今季のロケッツはゴールデンステート・ウォリアーズ(平均113.5点)に次ぐリーグ2位の1試合平均112.4得点を記録。しかし、強さの源(みなもと)はそれだけではない。リーグ6位となる1試合平均103.9失点の守備力も兼ね備えており、まさにリーグ最多勝にふさわしい優勝候補だ。

 対するティンバーウルブズは第8シードの座をデンバー・ナゲッツと最後まで争い、レギュラーシーズン最終戦で直接対決。延長戦の末に勝利し、14年ぶりにプレーオフ出場を決めている。




 レギュラーシーズンの対戦成績はロケッツの4勝0敗。ロケッツが誇るハーデン&クリス・ポール(PG)のバックコートコンビの前に、ウルブズはなす術(すべ)がない状態だった。一縷(いちる)の望みを託すのなら、3月に新加入したデリック・ローズ(PG)の爆発だろうか。シカゴ・ブルズ時代の恩師であるトム・シボドー・ヘッドコーチのもと、輝きを取り戻しつつあるローズの活躍次第では……。

ゴールデンステート・ウォリアーズ(2位/58勝24敗)
vs.
サンアントニオ・スパーズ(7位/47勝35敗)

 昨季はレギュラーシーズンでリーグ首位、さらにはプレーオフでも16勝1敗という圧倒的な強さでNBA制覇を果たしたウォリアーズ。今季も戦力は変わらず「圧勝劇ふたたび」かと思いきや、主力に故障が相次いで勝ち星を量産することはできなかった。

 しかも、エースのステファン・カリー(PG)は左ひざを故障中で、ファーストラウンドの出場が危ぶまれている。もちろん、ケビン・デュラント(SF)、クレイ・トンプソン(SG)、ドレイモンド・グリーン(PF)を擁し、カリーが不在でも他チームからすれば贅沢な布陣であることは変わりない。

 成功率の高いインサイドを中心に攻めるチームスタイルでないにもかかわらず、ウォリアーズのフィールドゴール成功率は50.3%。リーグで唯一5割を超えている。この数字はチームとしての成熟度を表していると言ってもいいだろう。

 対戦相手はスパーズ。数年前ならカンファレンス・ファイナルでもおかしくない顔合わせだ。しかし、現在のスパーズに往年の輝きはない。エースのカワイ・レナード(SF)が右足の故障で今季わずか9試合しか出場できず、現在も復帰時期は未定だ。

 それでもスパーズは、ユタ・ジャズと並んでリーグ最少となる1試合平均99.8失点の守備力を誇る。リーグ最高のウォリアーズオフェンスにどこまで対抗できるか……。スパーズの踏ん張りに期待しつつも、カリー抜きのウォリアーズがセカンドラウンドに駒を進めそうな雰囲気が漂っている。

ポートランド・トレイルブレイザーズ(3位/49勝33敗)
vs.
ニューオーリンズ・ペリカンズ(6位/48勝34敗)

 レギュラーシーズン82試合の戦いを終え、ウェスタンはロケッツとウォリアーズの2強が頭ひとつ抜け、それに続く3位から8位までは「ゲーム差2」という僅差のなかにひしめき合った。つまり、シード3位以下の実力差はほぼないと見ていいだろう。

 3位のトレイルブレイザーズは、デイミアン・リラード(PG)とC・J・マッカラム(SG)がチームを牽引し、堅守を売りにするチームだ。今季はリーグ5位の1試合平均103.0失点に抑えている。

 対するペリカンズは、デマーカス・カズンズ(C)の左足アキレス腱断裂による戦線離脱は痛手だが、新加入のレイジョン・ロンド(PG)のアシストパスが冴えわたっている。昨年12月27日の対ネッツ戦では球団新記録となる1試合25アシストを記録。エースのアンソニー・デイビス(PF)とのコンビネーションも1シーズンをともにプレーしたことで、いよいよ成熟の域に達した感がある。

 レギュラーシーズンの対戦成績は2勝2敗の五分で、どちらが勝つか予想は難しい。しかし、トレイルブレイザーズはレギュラーシーズンの勝率が59.8%だが、ホームでの試合に限ると勝率は68.2%まで跳ね上がる。ホームコートアドバンテージを持つトレイルブレイザーズがわずかに有利か?

オクラホマシティ・サンダー(4位/48勝34敗)
vs.
ユタ・ジャズ(5位/48勝34敗)

 平均25.4得点・10.1リバウンド・10.3アシスト――。サンダーのエース、ラッセル・ウエストブルック(PG)が史上初となる2年連続シーズントリプルダブルを達成した。この記録は掛け値なく偉大だ。

 今季のサンダーの課題は、ウエストブルックひとりに偏るのではなく、「新しく加わったポール・ジョージ(SF)とカーメロ・アンソニー(PF)の3人でいかにボールをシェアするか」だった。そしてレギュラーシーズンを戦った結果、ウエストブルックが数字で「真のエースは誰か?」を証明し、自ずとファーストオプションはウエストブルック、次がジョージ、そしてカーメロという序列となった。スター軍団は内紛を起こすことなく、プレーオフを迎えている。

 対するジャズは、スーパースター不在の地味なチーム。それでも、ゴール下に君臨するルディ・ゴベール(C)を中心に、リーグナンバー1のディフェンス力を地道な練習によって手にしている。ジャズで2シーズンを過ごして今季からナゲッツでプレーするトレイ・ライルズ(PF)は、「大学時代を思い出した。ジャズでは毎日3時間の練習があった。ありえない」と語るほど、ジャズの練習はハードだ。

 そしてなにより、ジャズは新人王候補のドノバン・ミッチェル(SG)の活躍がめざましい。開幕当初はドラフト13位で地味な存在だったが、ルーキー最多の平均20.5得点を記録。41試合以上プレーしたルーキーが平均20得点以上を記録したのは、2010−2011のブレイク・グリフィン(PF/当時ロサンゼルス・クリッパーズ)以来7年ぶりのこと。しかも、弱小チームで多くのプレータイムを与えられたわけではなく、46勝以上あげたチームでルーキーがスコアリングリーダーとなったのは、1989−1990シーズンのデビッド・ロビンソン(C/当時サンアントニオ・スパーズ)以来の快挙だ。

 スター軍団と雑草軍団――。対照的なチームのファーストラウンドだけに、どちらを応援したいかファンの好みが分かれそうだ。

 NBAファイナルまでの道は始まったばかり。4つの白星を積み重ねた先にあるのは順当な結果か、それとも波乱のアップセットか?

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