「エース」を手放したウッズ。ニューパターで「完全復活」が見えてきた

「エース」を手放したウッズ。ニューパターで「完全復活」が見えてきた

WEEKLY TOUR REPORT
◆米ツアー・トピックス

 タイガー・ウッズ(アメリカ)が、自身のファウンデーションが主催するクイッケンローンズ・ナショナル(6月28日〜7月1日/メリーランド州)に臨んで、初日から大注目を集めた。

 理由は、ウッズがニューパターを使用したからである。

 ウッズの一挙一動は常に話題となるが、そのなかでも今回のパター変更は大きな出来事といえる。というのも、これまでのキャリアで、パターを変えたのはわずか数回しかないからだ。

 今回、ウッズが手にしたパターは、現在クラブ契約を結んでいるテーラーメイドの『TPコレクション・アードモア3』。マレット型で2本の角付きと、ウッズのイメージとはかけ離れたものだった。

 ちなみに、ウッズがこれまで使っていたのは、スコッティキャメロンの『ニューポート2・GSS』。1999年以来、”エースパター”として使用してきた。実際には2011年頃、当時のクラブ契約先だったナイキ社のパターをバックに入れていたこともあったが、メジャー14勝中13勝はスコッティキャメロンのパターで挙げており、それが”エース”であることは間違いない。

 腰の手術から復帰した今季も、ウッズが手にしていたのは、その”エースパター”だった。3月のバルスパー選手権で優勝争いを演じ、翌週のアーノルド・パーマー招待で5位になった際も、同パターを使用して”完全復活”が間近であることをアピールした。

 だがその後、メジャー第1戦のマスターズで32位、「第5のメジャー」を呼ばれるプレーヤーズ選手権で11位、メモリアル・トーナメントで23位、メジャー第2戦の全米オープンでは予選落ち。ショットに関しては見事な復活を遂げていながら、パッとしない成績が続いた。実はその原因が、パッティングにあると見られていた。

 たとえば、メモリアル・トーナメントでは首位と5打差の7位タイで最終日を迎えて、逆転Vの可能性をウッズ自ら匂わせていたが、2m以内のパットを7回も外した。その結果、優勝争いに加わることができなかった。

 パットの貢献度を示すパッティングのストロークゲインは、全米オープンまででツアー89位。ウッズ自身、「飛距離も戻って、ショットは完璧。あとは、今年の初めのようにパッティングさえ決まれば……」と嘆いていた。

 そこで、全米オープン翌週のオフウィークに、ウッズはバハマに滞在して新しいパターをいろいろと試していたという。そして今回、テーラーメイドの『アードモア3』を選んだ。ウッズが言う。

「(新たなパットには)まずは自分のフィーリングを感じられるものがほしかった。正しい位置で構えられて、ラインが見えるものがほしかった。思ったラインに打ち出すことができれば、以前のようにパッティングができるはずだからね。

(ここ最近は)思ったところに打ち出せなくて、ラインさえもわからなくなってしまう、という悪循環にあった。そこから抜け出したいんだ」

 こうして、クイッケンローンズ・ナショナルには新しいパットで挑んだウッズ。2日目には「65」の好スコアをマークし、首位と4打差の11位に浮上して「ついに優勝争いを演じるか」と一気に注目を集めた。

 しかし、最終的にはフランチェスコ・モリナリ(イタリア)が最終日に「62」という圧巻のスコアをマークして、大会レコードとなる通算21アンダーで圧勝。ウッズは、4位に終わった。

 ウッズも最終日に「66」をマーク。アーノルド・パーマー招待以来のトップ10フィニッシュを飾った。はたして、それはパッティングが向上したからなのか。

 残念ながら、まだ「完璧」とはいえないだろう。とりわけ最終日は、ショートパットのミスが目立った。10番で2m、14番で1mのバーディーチャンスを逃している。

 ただ一方で、6〜7mのミドルレンジのパットをよく決めていた。同大会におけるパッティングのストロークゲインは、4日間トータルで1.194と7位。最終日に限れば、2.948で4位という成績を残し、パッティングがスコアアップに貢献したのは間違いない。

 その点については、ウッズも満足そうに語った。

「(新たなパターを使って)自分の思ったラインに打つことができるようになって、距離感も抜群だった。今週は、いいパットをたくさん打った。

 それが入らないのは、仕方がない。自分の思ったラインに打ち出せていればかまわない。この2カ月は、それができていなかった。ようやく今週、それができるようになった」

 今後のことは明言しなかったが、ウッズはこのままニューパターを使用していくと見られている。

 次戦は、7月19日に開幕する今季メジャー第3戦、カーヌスティで行なわれる全英オープン(7月19日〜22日/スコットランド)だ。ショットに続いて、パットも復調気配にあるウッズへの期待は高まっている。

 思えば、全米オープンの際に現地を訪れていた丸山茂樹は、「ウッズでも、あれだけパットが入らなくなるものか、と驚いた。今の状態だとメジャーで勝つのは難しいかもしれない」と話していた。

 逆の言い方をすれば、パットさえ決まれば、メジャーで勝つチャンスがあるということ。新たなパターを手にしたウッズから目が離せない。


関連記事

webスポルティーバの他の記事もみる
主要なニュースをもっと見る
社会のニュースをもっと見る
経済のニュースをもっと見る
政治のニュースをもっと見る
国際・科学のニュースをもっと見る
エンタメのニュースをもっと見る
スポーツのニュースをもっと見る
トレンドのニュースをもっと見る
生活術のニュースをもっと見る
地域のニュースをもっと見る

スポーツ アクセスランキング

ランキングの続きを見る

スポーツ 新着ニュース

新着ニュース一覧へ

総合 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

東京 新着ニュース

東京の新着ニュースをもっと見る

東京 コラム・街ネタ

東京のコラム・街ネタをもっと見る

特集

特集一覧を見る

記事検索