スカウトも注目の都市対抗が開幕。プロ即戦力の逸材が東京ドームに集結

スカウトも注目の都市対抗が開幕。プロ即戦力の逸材が東京ドームに集結

 7月13日から開幕する第89回都市対抗野球大会。史上6チーム目の連覇に挑戦する前年覇者のNTT東日本(東京都)、一昨年優勝で昨年は日本選手権Ⅴのトヨタ自動車(東海・豊田市)、戦力充実のHonda(南関東・狭山市)などが繰り広げる優勝争いも見ものだが、ずらりとそろったドラフト候補たちの活躍ぶりも興味深い。登場順から見てみたい。

 まず、開幕戦を戦う昨年優勝のNTT東日本。西村天裕(日本ハム)、渡邉啓太(ロッテ)が抜けたが、2年目・堀誠(立正大)の評判がいい。昨年の都市対抗では、2試合で計11回1/3を投げ2失点で若獅子賞を獲得。日本選手権でも2勝し、日韓台の若手プロと対戦したアジア・ウインター・ベースボール(AWB)でも、24回を防御率1.13と、ボールの出どころが見にくいフォームの真価を発揮した。最速149キロ。「社会人で力をつけることが、遠回りじゃないことを証明したい」と意気込む。

 第2日は、Honda勢に注目。なかでも右腕・齋藤友貴哉(桐蔭横浜大)は、昨年デビューした都市対抗で152キロをたたき出し、今季は153キロも計時。南関東二次予選では、2試合9イニングを無失点で11三振も奪ったように、タテヨコ2種類のスライダーも効果的だ。

 またHondaには、社会人屈指の捕手・辻野雄大(白鴎大)、木浪聖也(きなみ・せいや/亜大)、松田進(中央大)の大型内野コンビもいる。

 第3日は、第1試合で登場する日本通運(南関東・さいたま市)の生田目翼(なばため・つばさ)から目が離せない。流通経済大時代から155キロの真っすぐで驚愕させたが、社会人1年目の昨年は「右肩痛のリハビリで、都市対抗予選ではビデオ係でした」と本人は笑う。だが、本大会にリリーフで復帰すると、AWBにも参戦。

「そこで緩急の大切さを再発見し、以前よりもまっすぐで打者を押し込めるようになりました」

 南関東二次予選では、2試合17回を投げ、1完封含む無失点。日本通運は昨年準優勝と悔しい思いをしたが、堂々のエースとして本戦に挑む。

 東海第6代表と予選をぎりぎり突破のHonda鈴鹿(鈴鹿市)だが、ここにも逸材がそろう。1年目からエースを張った左腕・平尾奎太(けいた)は、大阪桐蔭高時代、藤浪晋太郎(阪神)世代の3番手。IgA腎症という難病で入退院を繰り返し、同志社大でも尾を引いたが3年時に完治。昨年はルーキーの瀧中瞭太(龍谷大)とともに先発の軸を担い、チェンジアップを軸に都市対抗では14回を防御率0.00とアピールした。AWBでも、防御率0.96で最優秀投手に選出されている。今季はなかなか球速が上がらず苦しんだが、最後の第6代表決定戦で10奪三振完封と上向きだ。

 2年目の内野手・松本桃太郎(仙台大)は、パンチ力と確実性を備えた打撃が持ち味。捕手の柘植世那(つげ・せな)も、健大高崎(群馬)出身でプロ解禁の3年目だ。

 第4日は、東京ガス(東京都)とトヨタ自動車の好カードがある。東京ガスの4番が笹川晃平だ。浦和学院(埼玉)から東洋大を通じて4番を打ち、東京ガスでも1年目から4番を任された。侍ジャパン社会人代表でも4番を務め、昨年のアジア選手権Ⅴに貢献した。二次予選では最初精彩を欠いたが、徐々に復調して「一番うれしい」という打点も5試合で4を稼いでいる。

 高校3年時に日本代表で一緒にプレーした大谷翔平とはオフに食事に行く仲で、「すごく刺激をもらっています。プロに値する選手になるためにも、今年は圧倒的な数字を残したい」と言う。東京ガスでは、ルーキーで6勝と昨年社会人の最多勝を記録した臼井浩(中央学院大)も2年目。小柄ながら安定感抜群のエースだ。

 トヨタ自動車には絶対的エース・佐竹功年(かつとし)がいるが、昨年の日本選手権では若い力が躍動した。九州国際大付(福岡)3年夏の甲子園で8強に進出した左腕の富山凌雅(とみやま・りょうが)だ。昨年の日本選手権では、都市対抗ⅤのNTT東日本との準決勝で8回を3安打自責0など、2試合の先発で13回2/3を18奪三振。最速147キロと多彩な変化球が真価を発揮した。

 またトヨタは、三菱重工名古屋から同じ高卒3年目の勝野昌慶(あきよし/土岐商高)を補強。こちらも、150キロ超の速球で1年目から都市対抗本戦の先発を任された逸材だ。

 第5日にも好投手がいる。大阪ガス(近畿・大阪市)の温水賀一(ぬくみず・かい)は都城商(宮崎)、九産大時代はさほど知られていなかったが、社会人2年目の今季は「フォームを細かく見つめ直しました」と急成長。抜群の制球力を武器に、エースに抜擢されたJABA(日本野球連盟)岡山大会では準決勝で完封するなど、最高殊勲選手賞と最優秀投手賞をダブル受賞した。近畿二次予選でも、148キロの真っすぐとキレのいい変化球で16回を自責0と好調を維持している。

 大谷翔平の兄・龍太がいて注目を集めるトヨタ自動車東日本(東北・金ケ崎町)と対戦するのは東芝(西関東・川崎市)。昨年ルーキーとして4強進出に貢献した岡野祐一郎(青学大)が、さらに進化している。球速148キロと大きなフォーク、絶妙の間を含めた投球術を武器に、昨年のAWBでも安定した投球を披露した。今季は「もともとかわすことには自信があったので、真っすぐを磨いた」と、制球や角度を意識。強豪の8年ぶりのⅤが、その肩にかかる。

 第6日、しんがり登場のパナソニック(近畿・門真市)には吉川峻平(関西大)がいる。伸びのある148キロのストレートとシンカーを主体に、昨年の都市対抗では完投して14奪三振など、14回1/3で22個の三振を奪った。

 パナソニックには昨年、ルーキーで社会人ベストナインを獲得した法兼駿(のりかね・しゅん/亜大)もいる。ほかに、ここでは紹介しきれなかった面々も含め、どんな選手がアピールするか。

昨年は、橋戸賞を獲得した福田周平(オリックス)はじめ、田嶋大樹(オリックス)、鈴木博志(中日)、神里和毅(DeNA)らが、この大会からプロに飛躍している。社会人野球最高峰の大会でどんなプレーを披露してくれるのか。ファン同様、プロ球団のスカウトたちも彼らのプレーから目が離せない。


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