ハラハラさせすぎの名古屋、今季を象徴する試合で奇跡のJ1残留

ハラハラさせすぎの名古屋、今季を象徴する試合で奇跡のJ1残留

 ともにJ1残留を賭けた最終戦。名古屋グランパス対湘南ベルマーレ戦は、今シーズンの名古屋を象徴するような試合だった。

 立ち上がりから名古屋が主導権を握るが、前半19分、湘南は金子大毅の左からのクロスを菊池俊介がダイレクトで決めて先制。さらに37分、右サイドで梅崎司のスルーパスを受けた山根視来が名古屋のGKランゲラックに倒されてPKを獲得。これを梅崎が落ち着いて決め、湘南が0−2とリードを広げた。

 負ければJ1昇格プレーオフにまわる名古屋は、後半から3バックから4バックに変えて両サイドバックを高い位置に置き、さらに前線に前田直輝を投入して勝負に出た。

 前田の積極的な仕掛けに湘南の守備はパニックに陥り、後半22分、30分と、たて続けにPKを献上。いずれもジョーが決めて同点に追いつく。そのまま試合は2−2の引き分けに終わり、この時点で湘南はJ1残留を決めた。

 一方の名古屋は他会場の結果待ち。誰もがJ1昇格プレーオフを覚悟していた。ところが、川崎フロンターレと対戦していたジュビロ磐田が、先制しながらもアディショナルタイムで逆転され、名古屋が奇跡のJ1残留を決めた。

 今季の名古屋は、リーグ戦前半で8連敗したが、補強に成功した後半に7連勝を飾る。ところが終盤になるとまた失速。安定感に欠けていた。この試合も、1失点目は菊池をゴール前でフリーにしていたのが原因。2失点目は左サイド(湘南の右サイド)を簡単に崩されており、8連敗中の名古屋そのものだった。それが一転、後半になると湘南を完全に押し込み、7連勝中を彷彿とさせた。

 結局、そんな不安定な名古屋を救ったのは、得点王に輝いたジョーだった。リーグ前半戦こそ思うような結果を出せなかったが、ワールドカップ後の決定力は圧巻だった。19節からの7試合連続14得点を含む18得点。シーズン24得点はクラブ史上最多得点。風間八宏監督の攻撃サッカーを牽引した。

 もちろん、来シーズンに向けて課題はある。失点59はV・ファーレン長崎と並んでリーグ最多なのだ。楢崎正剛、佐藤寿人らベテランの去就も気になるが、今オフにどういう補強をするのか。自慢の攻撃サッカーに、さらなる磨きをかけるのか。それとも守備にメスを入れるのか。

 来季も、ハラハラドキドキするけど、面白いサッカーを見せてくれるに違いない。

著者:渡辺達也●文 text by Watanabe Tatsuya 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato


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