【木村和久連載】こんなのイヤだ。同伴者からのプレッシャーあるある

【木村和久連載】こんなのイヤだ。同伴者からのプレッシャーあるある

専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」
連載●第182回

 ゴルフにはプレッシャーがつきもの、と言われています。

 プレー中にウンコを漏らさないか心配、というプレッシャーもありますが……って、そっちかぁ〜。じゃなくて、冗談を語り合いながらも、威圧を受けたり、与えたり、間違った情報を伝えられたり、伝えたりなど、そうした同伴プレーヤーとの”情報戦”を言いたいのです。

 アマチュアゴルファーのプレッシャーは、傍から見れば、親切心で言っていることもあり、言われた側もプレッシャーをかけられたことに気づかない場合もあります。今回は、そんな玉石混交のプレッシャーの数々を紹介したいと思います。

 手始めに、こういうのはどうでしょう。

◆ステルスプレッシャー
 たとえば、池のきれいなショートホール。ゴルフを知らない人が見ても、グリーン脇に大きな池があるのを確認できます。そこで、あからさまに「池を注意して」と、喚起させるのです。こんな感じでしょうか……。

「グリーン右が池だから、注意して」
「わかっているよ」
「ここは、大きいクラブがいいよ。160ヤードは打たないと」
「大丈夫、ウッドを持ったから」
「ウッド? それ、デカくないか?」
「いちいち、うるさいよ。調整して打つんだよ」
「オーケー。とにかく右、池だからさ〜」
「わかったっていうの」

 打つ前に、こんだけごちゃごちゃ言われたら、さすがにミスしますよね。言われた人は案の定、池の中に”ナイスイン”といったとこでしょう。

 打つ前にいろいろと囁くのは、マナーとしてはどうかと思います。でも、相手にプレッシャーをかける意味では有効な手段です。

◆ボールを探さない
 自分の打ったボールはしつこく探させるくせに、同伴プレーヤーのボールを探さない人って、年配の方に多いですね。

 こちらが、なんとなくボールを探してほしい眼差しを向けると、「今、足をケガしていてさ。斜面を歩けないんだよ」なんて弁解。そうして、自分のボールじゃなければ、「もういいんじゃないか」と勝手に”終結宣言”を出す始末……。

 まだボール探しの規定時間を消化していないし、後続組も来ていないのに、それはないでしょ。これまた、見事なプレッシャーでございます。

 結局、ボールを探していた同伴プレーヤーは、泣く泣くロストボールにしたそうです。

◆「オーケー」をわざと忘れる
 パターを打って、カップ近くでボールが止まった場合、通常「オーケー」を出します。で、大概プレッシャーをかけてくる人というのは、自分のボールが微妙な距離を残した場合、「これ、オーケーだな」と自ら宣言して、同伴者プレーヤーの断りもなく、ボールを拾ってしまいます。

 しかし、同伴プレーヤーが微妙な距離を残したときは、知らんぷり。夕焼け空なんか見て、わざと目を合わせません。

 結果、同伴プレーヤーはオーケーがもらえないので、諦めて残りのショートパットを打ってカップインさせます。そうして、カランと音がした瞬間、そういうプレッシャー野郎は、「あれ、打ったの? それ、オーケーだよ」と、あとから宣言するんです。

 だったら、先に言ってよ。クレジットの「あとからリボ」と同様、精神的にグッとくるんですから。ほんと1回分でも、真剣にパターを打つのって、非常に疲れるんですよね。

◆プレーヤーの後ろに立つ
 ショットからパターまで、ゴルファーの後方線上に立つのは、マナー違反とされています。よくビギナーのオバちゃんなどが後ろに立っているのですが、どうしようもなく目障りです。

 これなんかも、プレッシャーをかけてくる人は滑稽で、ショットの際にはこちら側から注意を受けると、「いや、ボールの行方を見てあげようと思って」と言ってくるから、始末に負えません。

 そう言われると、なんか申し訳なくなり、注意しづらいじゃないですか。仕方がないので、こっちは「もう少し、斜めから見てもらえませんか」と、やんわり言うしかないです。

 一方、パターを打つときは、プレッシャーをかけてくる人は後方線上に立ったりはしないのですが、代わりに、すぐ目の前に立って、妙なプレッシャーをかけてきます。

 目障りと感じつつも、いちいち反応するのもシャクですから、こっちはそのまま打ちますよ。そのあと、見事にカップインすると、今度はデカい声で「ナイスパー!」とか言ってくるし……。おまえは、コーチか!?

◆ドリンク賭けの提案
 ショートホールなどで、唐突に「ニアピン、やろうぜ。遠い人が次の茶店でみんなにドリンクをおごるの、どう?」とか言ってくる人がいます。

 いきなり、そう言われてもね……。ドリンク代なんて、せいぜい数百円でしょ。断る理由が見当たらない。断れば、「ケチ」とか言われてしまうし……。

 けど、言われた側の本音を言えば、勝負ごとはからっきしダメ。ドリンク一杯のプレッシャーにさえ負けてしまいそう。最初から負けるのが見えているもん。だいたい、勝ちそうな人が勝負事をリクエストしてくるのが世の常……と思っていますから、そんな独り言を心の中で呟きます。

 にもかかわらず、断り切れずにニアピンに応じてしまう自分が、ホトホト嫌になります。

◆「30台」間近での余計な声援
 あとボギー2つで「30台」とか、あるいは「90切り」、「100切り」達成とか、そうしたシチュエーションって、よくありますよね。

 たとえば、同伴メンバーの調子がよくて、パーの嵐。気づくと、残り2ホールを連続ボギーで上がれば、ハーフ39になる計算です。

 こうなるともう、外野のほうが大騒ぎ。

「ボギーでいいから、慎重にな」
「刻んでもいいぞ。ドライバーを使わなくても、笑わないから」
「長いパットでもオーケーしてやるから、とにかく3回でグリーンに持ってこい」
「大事なのは、スコアを意識しないことだからね」

 ていうか、そういうおまえがスコアを意識させてんだろって……。

 そんなこんなで、もはや外野の声は、応援しているのか、プレッシャーをかけているのか、よくわからない状態になっていきます。

 たぶん、外野側の本心を言えば、「そろそろ大叩きして、笑いものになってほしい」と思っているはずです。

 とはいえ、プレーヤーの心理からすれば、ハーフ「30台」を出しそうなとき、一緒に回っているメンバーに、まったく気づかれずにプレーされるのも寂しいものです。

 プロ野球だって、ノーヒットノーランを達成しそうなとき、8回あたりから大騒ぎになるでしょ。「あれ? ノーヒットノーランだったの」なんて、あとから認識される試合は見たことないですから。

 そう考えますと、ある程度のプレッシャーを感じて、それをはねのけてラウンドするのが、ゴルフ本来のスタイルかと思います。

 そもそも谷越えや池越え、バンカーなど、プレッシャーだらけのコースでプレーするのがゴルフです。同伴プレーヤーを味方と勘違いするから、いけないのです。

 同伴プレーヤーは、たとえニギッていなくても、スコアを競う対戦相手です。ならば、こちらからプレッシャーをかけるぐらいの気構えで、臨んだほうがいいのではないでしょうか。

著者:木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa


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