ドジャース大谷翔平投手は27日(日本時間28日)、敵地でのブルージェイズ戦に「2番DH」で先発出場し、5打数1安打1打点。打率は.347となった。第2打席では花巻東の先輩・菊池雄星投手から適時右前打を放ったが、この打球速度は自身最速となる119.2マイル(約192 キロ)を記録した。試合は4−2でドジャースが勝利し、連勝を今季最長の「6」に伸ばした。

■先輩・菊池のストレートを弾き返す

第1打席は好機で凡退した大谷。しかし、2回2死一、三塁で迎えた第2打席では、菊池の98.2マイル(約158キロ)の直球を右前に弾き返した。この打球速度は119.2マイル(約192キロ)となり、自身最速を更新。今季メジャー全体においても断トツのスピードとなった。また、菊池が投じた直球も今季自身最速であり、先輩の最速を後輩が最速で返すという熱いマッチアップだった。

打たれた菊池は大谷の打球について「速くて見えなかった」と苦笑。ドジャース専門メディア『ドジャース・ネーション』のダグ・マッケイン記者は「彼は別の惑星から来ている」とつづるなど、驚きの声が広がった。

■史上6人目の偉業に米メディア太鼓判

今回初めて打球速度119マイルを突破したことで、次は120マイル(約193.1キロ)超えが視界に入る。ただ、データ解析システム『スタットキャスト』が導入された2015年以降、120マイル以上の数字を叩き出したのは、ジャンカルロ・スタントン外野手、アーロン・ジャッジ外野手、オニール・クルーズ内野手、ロナルド・アクーニャJr.外野手、そしてゲーリー・サンチェス捕手の5人だけ。

大谷は6人目の偉業達成が可能なのか。米メディア『CBSスポーツ』は「オオタニはこの特別な仲間に加わることができるだろうか。最近の傾向からすると、そうならない理由はない」とし、打球速度120マイル超えは時間の問題と主張した。

ちなみに、歴代最速は2022年シーズンにクルーズが放った122.4マイル(約197.0キロ)となっている。

打球速度自体はタイトルでも何でもないが、強烈な当たりや飛距離がファンを引き付けることも事実。大谷のバットからどんな異次元の打球が生まれるのか、ファンの注目度は高まっている。