Wolt Japan 安井マネジャー

2014年にフィンランド・ヘルシンキでサービスを開始したフードデリバリーの「Wolt(ウォルト)」。2020年3月に日本に進出し、広島を皮切りに東京など14都道府県でサービスを開始している。99円からの安価な配送料も支持につながっているという。フードに加えて日用品も配送することで更なる利用につなげていく。コロナ禍での取り組みなど、Wolt Japanで関東エリア代表/ゼネラルマネジャーを務める安井春菜氏に聞いた。

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――デリバリー市場は大きく伸長しました。実感としてはいかがでしょうか。

肌感覚としては、今欲しいものをすぐに届けて欲しいというニーズは、コロナ禍で伸長していると感じます。第三者機関の調査では、外食市場に占めるデリバリー率は6.5%になったとの結果もあります。

伸長した要因は、コロナの文脈もありますが、地元の味を家庭でも食べられるというところに魅力を感じてもらえた点もあります。運ぶものを拡充してほしいというニーズも高まっています。

――「Wolt」としてはいかがでしょうか。

ウォルトは現在、23カ国でサービスを展開し、大都市から人口5万人の都市まで幅広く展開しています。現在の加盟店は約3,000店(2021年3月末時点)です。

我々はまず地方でサービスを開始し、そこからの展開に注力しています。また、どの都市でも最低配送料は99円で、毎日使いやすい設定にしています。事業者の中ではリピート率を重要視して取り組んでいます。

我々の場合、日本では地方から展開を始めて、温かく迎えていただけたと感じています。大規模チェーンに加盟していただくとともに、地方の名店にも加入していただけており、良いバランスになっているのではないでしょうか。

――小売店の加盟はいかがですか。

参加してくださる店舗は増えています。2021年4月にはコンビニエンスストアの「ポプラ」や「生活彩家」などを展開するポプラと提携しました。提携以前からアプリでコンビニを検索する回数は多かったので、ニーズはあると思います。

また、こうした状況下も相まってか、飲料の注文も増えました。直近ではドラッグストアを全国で展開するツルハと提携し、北海道内でデリバリーを行っています。目指すところとしては、ショッピングモールが手の中にあるようなイメージでしょうか。

海外は小売り事業との連携が進み、続々とパートナーが増えています。これからの小売市場は30分以内の配送が伸びると考えています。ネットスーパーは今欲しいものを注文するのではなく、数日後に使いたいもののオーダーが多いのではないでしょうか。ネットスーパーもそうした利用を想定しているケースが多いと思います。

私たちの場合、注文からすぐに自宅まで届けるので、今日使いたいものをすぐに届けることができます。ネットスーパーとは使用シーンが異なるため、ウォルトを新たに活用してくれる方も新たにいると考えています。日用品など小売店は今後も拡充していきます。

――カスタマーサポートの取り組みは。

カスタマーサポートについても自信を持っている点で、外部に委託せずに社員として登用しており、それぞれが課題解決に向けて具体的に考えて動けています。ちょっとおせっかいかもしれませんが、サポートの社員が注文内容を確認したところ、誕生日ケーキのような注文だったため、一応利用された方に確認したところ、誕生日ケーキだったことがありました。そこで、配達パートナーにお願いをして、小さい花束を一緒に届けてもらったところ、喜んでいただけたこともありました。

――今後については。

日本のデリバリー市場は可能性が大きいと感じています。2022年末までに100都市でのサービス展開を目指しています。人口の規模が小さい都市にも積極的に展開していきます。利用されている方に喜んでもらえそうなパートナーの話も来ています。より期待していただけたらと思います。

〈冷食日報2021年6月14日付〉