全国清涼飲料連合会(全清飲)と日本自動販売協会(JAMA)は9月29日、新機能の自動販売機横リサイクルボックスを順次展開することを発表した。10月中旬以降、業界統一仕様として、異物混入が多い都市部の繁華街などから導入する。

新機能のリサイクルボックスは、投入口を下向きにして飲料の空容器以外を入れにくくしたほか、ボックス上部面に傾斜をつけて上に置けなくするなどの工夫を行った。また、カラーは“ゴミ箱感”のイメージを払しょくするためオレンジ色を採用した。いずれも異物削減の実現を目指す試みだ。回収する空容器の品質向上を進めることで、自販機事業者や再生処理工程の業務効率を改善するとともに、ペットボトルの資源循環につなげるねらい。

自販機横のリサイクルボックスは、空容器を回収する目的で設置しているが、全清飲によれば、実際には空容器以外の異物の混入が約3割あり、「街のゴミ箱」になっているのが現状という。実証実験では、カフェチェーンの飲み終えたカップや食べ終えた弁当の空箱などの混入が目立っていた。

異物が入ってしまうことで、本来入るべき空容器が入らずに散乱の原因になり、空容器の回収業務が増えて、処理費用の負担も増加してしまう。また、回収ペットボトルの品質が低下し、リサイクルを円滑に循環する妨げになっているという。

全清飲とJAMAは、2020年から農林水産省や東京都などの行政・自治体から支援を受け、2年にわたって、自販機横リサイクルボックスの異物削減実証実験を各地で実施してきた。2020年に東京都渋谷区、2021年には静岡県浜松市・愛知県岡崎市、三重県津市、広島県広島市において、合計約150台で実証実験を行った。それらの地域で2021年から投入口を下向きにし、オレンジのカラーに変更した結果、異物混入の割合として約3割から5割の削減効果を確認できたという。

これらの実証実験による削減効果を受け、さらに改良を加えた新たな自販機横リサイクルボックスを昨年12月から開発をスタートし、このほど業界統一仕様を決定したという。ただ、今年10月中旬のスタートから一気に切り替えるのではなく、屋外などの異物の多いところから順次導入し、既存の自販機横リサイクルボックスも継続的に有効活用する。

全清飲の石黒隆自販機部長は、「自販機横リサイクルボックスは資源循環の入り口として、“ゴミ箱ではありません、リサイクルボックスです”の周知・啓発に取り組んでいきたい」としている。

新機能の自販機横リサイクルボックスのプロトタイプ(試作品)