ポッカサッポロフード&ビバレッジの「ポッカレモン100」がけん引するレモン果汁食品市場は、昨年が2020年比で103%、2019年比で127%となった(金額ベース)。今年も比較的高い水準で推移している。この好調要因のひとつには、レモンサワー人気の高まりがあるという。

ポッカサッポロフード&ビバレッジの征矢(そや)真一社長に話をきいた。

〈目指す方向は“レモン商品専用”の棚作り/ポッカサッポロフード&ビバレッジ・征矢社長〉

レモンサワーは、お酒と健康が結びつけにくい中、情緒的価値や何かリフレッシュできそうなイメージがポイントだったが、最近のファンは、レモンサワーは、健康的に飲むことができるという価値を感じていると思う。そこが一番裾野を広げてくれた。65年かかって当社が取り組んできたことが実を結んだと感じている。

創業者の谷田利景は、事業をカクテルバーからスタートし、お酒に炭酸と、当時は統制品で値段の高かったレモンを入れたジンフィズを提供していた。多くの人たちにもっとレモンに親しんでもらいたいという思いから、レモンの代替品の開発に着手し、今の「ポッカレモン」につながる商品が出来上がった。

現在のレモンサワーの盛り上がりで、レモンをお酒でみんなが飲むようになった。グループのサッポロビールでも「濃いめのレモンサワー」が好評と聞く。経営理念でもある「未来の食のあたりまえ」をつくることができ、創業者もとても喜んでいると思う。

ただ、レモンは酒とも料理とも相性がいいが、同じ柑橘のすだちは、徳島県では我々の想像を超えたさまざまな楽しみ方をされていた。レモンは(唐揚げなど)特定のものにかけるイメージがあるなど、当社自身も使用方法を狭めてしまっているかもしれない。いろいろな使い方の提案や、機能性表示食品など健康価値のある商品の提案をしていく。

2022年のレモン食品の販売動向は、昨年までのビックウェーブのような売れ方はしていないが、ニーズの高い状況は続いている。何期も連続して実績を伸ばすことは、食品では難しい。レモン食品も波を打ちながら上がっていきたい。

現在の商品戦略について、われわれの開発者には、“大衆をねらうな”と言っている。ターゲットの範囲が広すぎると、お客様がどこにいるかわからなくなる。そこで、ねらった層のお客様に満足していただける商品開発を進めている。秋冬の新商品では、「キレートレモン MUKUMI(むくみ)」に注目している。基礎研究の頃から面白いと思っており、いよいよ商品化できた。

今後目指す方向性としては、スーパーや量販店などの売場で、調味料や飲料、食品のレモンを集めたレモン商品専用の棚を作りたい。基礎調味料は「さしすせそ」といわれるが、レモンの「レ」をプラスし、「さしすせそ+レ」を作っていきたい。そのためにも飲食両面で用途を広げる提案を続けていく。