全国食肉事業協同組合連合会(全肉連、河原光雄会長)と道府県食肉事業協同組合・連合会は1月3日、東京都豊島区の武蔵野調理師専門学校で「2022年度食肉惣菜創作発表会 ミートデリカコンテスト全国大会」を開いた。

食肉販売店での新しい食肉総菜の開発を目的に、国産食肉を主材料とした新しい総菜メニューのアイデアを競い合う全国規模のコンテスト。過去2年はコロナ禍でオンライン参加によるリモート形式での開催となったが、感染防止対策を徹底し3年ぶりの実開催となった。

全国23道府県からの応募総数1,334点から地方予選を勝ち抜いた10代から80代の男女23人が一堂に会した。競技では、江上栄子審査委員長(江上料理学院院長)ら審査委員が見守るなか、1時間の持ち時間で計4パック分の調理が行われた。

審査の結果、岐阜県代表の清水未来さん(15歳)の作品「サクトロ!角煮フライ〜さっぱり大根おろし〜」が農林水産大臣賞に選ばれた。圧力鍋で煮込んだ豚バラ肉を、生パン粉に付けて揚げ、大根おろしを添えた一品で、衣のサクッとした食感とトロトロになった脂の甘み、肉々しい赤身のうま味が特徴。

農林水産大臣賞・清水未来さん「サクトロ!角煮フライ〜さっぱり大根おろし〜」

清水さんの作品について、江上審査委員長と浜田陽子審査委員((株)Studio coody 代表取締役)は、「外国人を含めた万人受けするメニュー」「国産豚バラ肉という身近な食材を使い、昔からある料理を現代風にアレンジしているのが良かった」と評価している。

受賞した清水さんは、「学校(食物科)の夏休みの課題の一環で応募した。バラ肉を使うため、お湯にくぐらせて余分な脂を落とすことを意識した。誰でもできるようなメニューにしたかった。最初は調理に4時間もかかったが、圧力鍋を使うことで調理時間を短縮することができた」と述べている。

競技が始まるまでは緊張の面持ちだった参加者も、表彰式では受賞の有無を問わず皆ホッとした安堵の表情を見せ、お互いの健闘を称え合っていた。今回の作品数点は、総菜販売や栄養関係のプロが監修・アレンジしたうえで、食肉販売店向けの解説冊子が制作される。

開会式で、全肉連の木村元治専務理事は「このコンテストは、入賞レシピをそのまま食肉販売店に置くことを期待する向きもなしとしないところだが、国産食肉を使った総菜アイデアを発掘し、盛り付け、味付け、さらに地域の食材なども取り込んでいただくなど、消費者の皆さんのさまざまな工夫をヒントに、各店舗でオリジナルの総菜を自由にアレンジして、作り上げてもらうことが重要。こうした消費者参加型の催しを通じて、人手不足、原料高など、厳しい実情にある販売店の皆さんの活性化に少しでもつながること、食肉総菜の魅力を身近なものと感じてもらい、街の皆さんから愛される店づくり、個性的で活力ある店舗展開につながっていくことを願っている」と述べた。

終わりに河原会長は、「3年ぶりに、出場者が自ら調理する従来の形で開催し、午前中の調理と午後の発表会と、非常に内容が充実した大会となった。全肉連では、出場者の皆さんの出品作品を参考に、消費者に喜んでいただけるお肉屋さんで販売してほしい総菜の開発に取り組んでいきたい」とあいさつした。

その他の受賞は次の通り。

▽農林水産省畜産局長賞=奈良・天竺桂朱香さん(16歳、奈良ではしうまい)
▽農畜産業振興機構理事長賞=新潟・佐藤正子さん(65歳、お肉のおやつ!!豚肉とさつまいもの炊き合わせキャラメリゼ)
▽全国食肉事業協同組合連合会会長賞=京都・中井尚美さん(59歳、ぐるぐる“逆”カツサンド)
▽江上栄子審査委員特別賞=山梨・天川里江さん(50歳、甲州ワインビーフのワインすき焼き〜富士山やさいのサラダ仕立て〜)
▽中村昌次審査委員特別賞=茨城・宮本恵子さん(48歳、柚子香る まるまるレンコンつくねさん)
▽浜田陽子審査委員特別賞=高知・榎本イチ子さん(80歳、土佐あかうしと四方竹・チャーテの炒め煮)
▽きじまりゅうた審査委員特別賞=青森・佐井翔太さん(17歳、青森縄文人のご馳走ミート)

〈畜産日報2022年12月6日付〉